神経質な人と外向的な人は食べ過ぎに走って太りやすい
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「神経質な人は太りやすい!」ってな面白い論文が出ておりました(1)。
これはチューリッヒ工科大学の実験で、951人の参加者を調べたもので、平均年齢は55才。まずは全員に性格テストをやってもらいまして、各自のビッグファイブを診断してもらったんですね。
ビッグファイブは、人間の性格を5つにわけたテストでして、
- O:開放性=知的好奇心の強さ
- C:誠実性=まじめさ
- E:外向性=社交的で活動的
- A:調和性=他人にやさしいかどうか
- N:神経症傾向=不安や緊張の感じやすさ
といった要素で判断します。で、それぞれの結果と参加者たちの食生活とくらべたところ、性格の特性は肥満と大きく関わっていることがわかったんだそうな。研究者いわく、
ヒトの性格は、「何を食べるか?」や「なぜ食べるのか?」といった要素を左右している。たとえば、誠実性のレベルが低い人は衝動的な過食に走りがちだし、目の前の食事の誘惑に耐えることができない。
とのこと。なかでも、神経症的傾向のレベルが高いと、否定的な感情を打ち消すためにカロリーの高いものを食べがちで、結果として肥満につながっちゃうケースが多いらしい。
さらには、外向性が高い人も、不健康な食事をしがちなので要注意だとか。研究者いわく、
外向的な人たちは、外的な要因により食べ過ぎに走る。美味そうな見た目や良い香りといった要素に弱く、簡単に肉やお菓子、清涼飲料水などをとりすぎてしまう。外向性が高い人は、社交の能力が高いせいで、他人といるときほど食べ過ぎてしまうのだろう。
とのこと。とにかく、健康な食生活においては、個人の性格も十分なリスクファクターになり得るんだ、と。
ちょい前に、「ヒトの性格は生涯を通して変わらない」って話を書きましたけど、その意味では、基本的には食習慣も一生変わらないと考えたほうがよさそう。ひとまずは、自分のビッグファイブを把握したうえで、食事の傾向をモニタしていくしかなさげですねー。
credit: Victoria Jane via FindCC