スタジオヨギーさんの「ヨガニードラ」(寝ヨガ)先行体験会に行ってきた
大手ヨガ教室のスタジオヨギーさんからお誘いいただきまして、4月中旬から始まる「ヨガニードラ」クラスの先行体験会に行ってまいりました。
ヨガニードラは寝たままで行うヨガでして、インストラクターさんの指示にしたがって、呼吸や体の各部に意識を向けていく瞑想法の一種。はた目には眠ってるだけにしか見えませんが、集中力はバキバキに使ってるわけですね。西洋では「明晰睡眠」とも呼ばれております。
スタジオヨギーさんは、以前から「寝たまんまヨガ 簡単瞑想」ってなiPhoneアプリも出してまして、わたしもかねてより愛用しておりました。新しくできるクラスでは、このアプリの内容を実際の教室で再現しつつ、さらにヨガの動きも取り入れた内容になっております。
体験会は、まずは「ヨガの処方箋」などで有名な石井正則医師のレクチャーから。
石井さんは自分の脳波を取りつつ毎日瞑想をしているそうで、リラックス状態の変化を数値で記録化しているとか。そのグラフはこんな感じ。
素人目にも、瞑想後のほうが脳波が安定しているのがわかります。こうやって目に見える形で成果を把握できるのはうらやましいなぁ。
続いてインストラクターさんによるヨガニードラの実践。手順としましては、
- 5分の座り瞑想
- 5分のヨガポーズ
- 15分の寝たまんまヨガ
- 再び5分の座り瞑想
という順番になっておりました。なんでも、ヨガのポーズとヨガニードラを間にはさむことで、そのあとの瞑想が深まりやすくなるらしい。
ヨガニードラの流れは「寝たまんまヨガ 簡単瞑想」に準じてまして、足や手に意識を向けつつ、各パーツごとに力を抜いていくというもの。これは本当に気持ちが良くて、隣にいた男性は開始から1分ほどで寝落ちされておりました。
実際、ヨガニードラは実験でも良い成績を出してまして、
- 80人の学生に1日30分のヨガニードラを半年ほど続けてもらったところ、不安のレベルがガッツリと下がった(2008年,1)
- 50人の参加者に1日48分のヨガニードラを20日ほど続けてもらったところ、全員のストレスレベルが激しく下がった(2013年,2)
などなど。まだ研究数は少ないものの、マインドフルネス瞑想とならんで期待の持てるテクニックではないかと思われます。
ちなみに、ヨガニードラは、仏教の瞑想とは違って寝ちゃってもOKなんだそうで、敷居が低いのもいい感じ。石井医師によれば、ヨガのもっとも古典的な定義は「心のゆらぎを静止させること」なんだそうで、このあたりに「無常」の実感を目指す仏教との差が出てるんでしょうか。よくわかりませんが。
そんなわけで、ヨガニードラの実体験はとても好印象。これだけメジャーなヨガスタジオさんが、ちゃんと科学的なバックグラウンドにも目を向けつつ、ガッツリとした瞑想指導のコースを立ち上げてくれるのはありがたいことだなぁと。興味のある方は、まずは「寝たまんまヨガ 簡単瞑想」からお試しになってみるとよいかと思います。
credit: Marta Jedlińska via FindCC