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女性ホルモンの影響で女性はうまく痩せられない!はどこまで本当なのか?

Belly

女性ホルモンとダイエットの関係についてご質問をいただきました。


女性特有のホルモンの変動が色々と問題(食欲増進、気分の浮き沈み、睡眠の不調、代謝の減少など)を引き起こします。 ダイエットをしているなかで、そのホルモンの変動とどう付き合っていけばいいのかを知りたいです。

他のサイトにも色々と書いてはあるのですが(ホルモンの影響で食欲が増すけど、生理が始まれば排出されるから食べても太らない!とか、うまく利用すればむしろ痩せちゃう!とか)、どれも信憑性がないような…💧

もうひとつ聞きたいのは、そのホルモンの影響で女性はうまく痩せられないのか、もしうまく痩せられないならどういった方法のダイエットが適切なのかです。具体的な数字(目標摂取カロリーとか)やホルモンの変動に合わせてどんな食事をすれば(栄養素とか)、食欲が押さえられるのかを示してもらいたいです。

とのこと。確かに「女性は男性よりも太りやすくて痩せにくい」といったイメージはありますし、特にホルモンバランスの問題は難しいところです。



本当に女性は男性よりも痩せにくいのか?
では、まずは本当に女性は痩せにくいのか?って疑問について見てみましょう。これについては過去にいくつかの実験が行われてまして、


  • 153名の男女にまったく同じダイエット法を続けてもらったが、結果的には同じ量の脂肪が減っていた。ただし、男性は腹の内臓脂肪が減りやすく、女性は尻の皮下脂肪が減りやすい傾向がみられた(2009年,1)

  • 130名の肥満気味な男女に12カ月のカロリー制限(維持カロリーのマイナス500kcal)をしてもらったところ、やはり性別によって体脂肪の減少度に差は出なかった(2012年,2)

  • 287名の男女に6カ月のダイエットを行ってもらったが、体脂肪の減少に差はなかった。男性は短期間では女性より体重が減りやすい傾向があるが、長期的には同じ量だけ体脂肪が減るらしい(2014年,3)

といった感じ。いずれも「ダイエットの効果には性別の差がない!」って結論であります。よく「黄体期には新陳代謝が下がるのでダイエットに不向き」といった話がありますが、長期的にはそこまでの影響はなさそうですね。


そのため、基本的には男女でダイエット法を変える必要はなし。長期戦で臨むならパレオダイエットで少しずつ適正体重にもっていけばいいでしょうし、短期戦が好みなら「最速で腹筋を6つに割るためのカロリー計算法 」の方法を実践してみればよいかと思います。




女性ホルモンは多すぎても少なすぎても悪影響
とはいえ、女性ホルモンがダイエットと無関係なわけじゃありません。なかでもエストロゲンは非常に重要なホルモンでして、多すぎても少なすぎてもダイエットには悪影響を与えちゃうんですね。たとえば、


▼エストロゲンが少なすぎる場合

  • エストロゲンには人体のインスリ感受性を高める効果があるため、体内の分泌量が少ないと肥満やメタボを引き起こす原因になる。実際、エストロゲンが肥満の治療に使われるケースも少なくない(2013年,4)

  • エストロゲンは体脂肪の分配を調整しており、体内の分泌量が少ないと内臓に脂肪がつきやすくなる(2004年,5)

  • エストロゲンは人体に「栄養が足りてますよ〜」と指示を出す働きがあるため、体内の量が減ると食欲が増える(1997年,6)

▼エストロゲンが多すぎる場合

  • エストロゲンが多すぎると甲状腺の機能低下が起こり、代謝が一気に落ち込む(2004年,7)

  • エストロゲンは脂肪燃焼をジャマする作用があり、体内の量が多すぎると痩せにくくなる(2009年,8)

といった感じ。もちろん、エストロゲンは生理周期に従って増減をくり返すわけですが、ストレスが多いと正常な増減の幅をはみ出しちゃうケースが多いんですね。なかでも、

  • 過度なカロリー制限
  • 運動不足
  • 栄養不足
  • 精神的なストレス
  • 睡眠不足
  • 砂糖の摂り過ぎ

あたりが大きな原因になっております。黄体期になると異常に食欲が増すような方は、まずは日常生活のストレスを減らすところから始めるのが吉でしょう。


エストロゲンを正常レベルに戻す食事法とは?
以上の話をふまえたうえで、最後にホルモンの変動を正常化するための食事法を見ていきましょう。


▼基本的なホルモンバランスを正すには?

  • 総摂取カロリーの30%を糖質にする:糖質は多すぎても少なすぎても体にストレスを与えるので、総摂取カロリーの30%は必ず摂っておきたいところ。2012年の実験(9)では、PCOSの女性に30%の糖質を摂取してもらったところ、糖質量55%の場合よりも大幅にホルモンバランスが改善したそうな。

  • 総摂取カロリーの30%をタンパク質にする:2012年の実験(10)では、総摂取カロリーの15%をタンパク質にした女性よりも、30%のタンパク質を摂った女性のほうが格段にホルモンバランスが正常化されたとか。同時にアンドロゲン(男性ホルモン)が減り、体内の炎症レベルも大幅に改善したとのこと。

  • 残りのカロリーで良質な脂質をとる:脂肪はホルモンの材料になるので適切な摂取が必須(11)。「カロリーの質が高い脂肪」を参考に、良質な食材を選んでいただければと思います。


 ▼エストロゲンが多すぎる場合は?

  • 1日15g以上の食物繊維をとる:食物繊維にはエストロゲンを減らす働きがあり、1日15g以上で効果的に体内量が下がることがわかっている(12)。


 ▼エストロゲンが少なすぎる場合は?

  • 1日2杯のコーヒーを飲む:1日2杯のコーヒー(カフェイン200mg相当)を飲む女性は、体内のエストロゲンレベルが高くなる(13)。

  • 植物エストロゲンを摂る:植物エストロゲンは体内でエストロゲンと似た働きをしてくれるので、エストロゲンが低下したときには最適。具体的には、緑茶、紅茶、クランベリー、アプリコット、プルーン、フラックスシード、ブロッコリー、カリフラワーあたりがいい感じ。ただし、植物エストロゲンは妊娠のためには不向きなので、妊活中には摂取をひかえたほうがよさげ(14)。


まとめ
そんなわけで以上の話をまとめますと、

  • 大きな目で見れば女性が痩せにくいわけではない
  • ただし、身体へのストレスが多い暮らしをしている場合は、ホルモンバランスの影響を受けやすくはなる
  • ホルモンバランスの改善にはストレス対策と健康的な食事が基本。そのうえでエストロゲンの量に合った対策を取る

といったところ。基本的に女性ホルモンはストレスへの反応が大きいので、そこに気を配るのが大事かと思われますです。

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41才のプロパレオダイエッター/編集者/ライター/NASM®公認パーソナルトレーナー。国内外の学術論文を読み漁るのが好きな人。パレオダイエットの本を書きました。