コーヒーで記憶力を上げるには飲むタイミングが超大事
カフェインで脳力を上げるにはタイミングが大事?
個人的には、「なんだかんだでコーヒーが最強のスマートドラッグだよねー」 と考えております。なにせ、カフェインと一般的なスマドラをくらべても、実はコーヒーのほうがの脳に効くんじゃないの?ってデータもあるもんですから。
で、新たに出た論文(1)では、「カフェインの脳力アップ効果ってタイミングが超大事なんじゃない?」って主張をしていておもしろいです。
時間をズラしてカフェインの効果を計測
これはアリゾナ大学の実験で、18〜21才の学生80人が対象。まずは全員を4つのグループにわけております。
- 午前6〜7時のあいだに実験室にきてコーヒーを飲む
- 午前6〜7時のあいだに実験室にきてデフカフェのコーヒーを飲む(参加者はカフェイン入りだと信じている)
- 午後2〜4時のあいだに実験室にきてコーヒーを飲む
- 午後2〜4時のあいだに実験室にきてデフカフェのコーヒーを飲む(参加者はカフェイン入りだと信じている)
そのうえで、全員に「コーヒーを飲んだあとの覚醒感」を報告してもらい、さらに2種類の記憶力テストを指示したんだそうな。
若者は朝のコーヒーで記憶力が上がる
それでどんな違いが出たかというと、まずは朝にコーヒーを飲んだグループから。
- 朝にカフェイン入りのコーヒーを飲んだグループは、デカフェグループよりも顕在記憶が30%アップした
- ただし、どちらのグループも潜在記憶には違いが出なかった
ここでは2パターンの記憶力をあつかってますが、
- 顕在記憶=覚えたものをちゃんと思い出せる能力。学力テストなんかで大事
- 潜在記憶=自分では意識してないけど、脳のなかには残っている記憶。無意識に判断を行うときなどに使われる
みたいな感じ。一般的に「記憶力が高い」というときは、顕在記憶を意味するケースが多めですね。ここでは、とりあえず「朝のコーヒーで記憶力が上がった」と考えておけばOK。
午後のコーヒーでは記憶力に変化がなかった
それでは、午後に飲んだグループはどうだったかと言うと、
- 午後にコーヒーを飲んだ場合は、どちらのグループも記憶力に差は出なかった
だったそうな。カフェインの摂取タイミングによって、脳力のブースト効果が違ってくるわけっすな。うーん、おもしろい。
65オーバーの場合は午後コーヒーのほうが吉
そんなわけで、今回のデータをみると「脳力アップのためには朝にコーヒーを飲むべし!」って結論になりそうなんですけど、そうシンプルでもないのが不思議なところです。
実は2002年にも似たような実験(2)が行われたんですけど、「65才以上の場合は午後にコーヒーを飲んだほうが記憶力が上がった」って結果が出てるんですよ。いやー、ますますおもしろい。
こういった違いが出る理由はよくわからんですけど、年齢によってカフェインの感受性が変わるからかも。このあたりは個人差も大きいので、とりあえずいろいろ試して自分に適したカフェイン量とタイミングを模索していただければと思います。
まとめ
が、とりあえず大ざっぱな結論としては、
- 20代から中年ぐらいまでは朝のコーヒーが効きそう(カフェインは200mgが目安)
- 65才を過ぎたら午後のコーヒーのほうが効きそう(こちらもカフェインは200mgが目安)
ってとこでしょうか。ご参考までに。