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αリノレン酸でアレルギーと老化がストップ!って本当?

Flax

 

 

αリノレン酸が美容と健康に効く?

αリノレン酸に関するご質問をいただきました。

 

αリノレン酸についてどう思われますか?アトピーの改善に効くとか老化を防ぐとか言われているようなのですが…。亜麻仁油なんかに入ってますよね?

 

とのこと。確かに、一部ではαリノレン酸を「アンチエイジングに良い!」と言ってたりしますねー。

 

 

αリノレン酸はエゴマや亜麻仁油なんかに多い油で、いわゆるオメガ3系の成分。オメガ3系は体内の炎症を抑えるのに欠かせない油で、不足すると肌が荒れたり、脳の働きが鈍ったり、メンタルがを落ち込んだりしていろいろ大変だったりします。

 

 

そんなわけで、オメガ3系が多いフラックスシードが「ミラクルフード」と呼ばれたり、亜麻仁油を飲む美容液などと宣伝されてるわけです。おもに美容系の世界なんかでよく聞きますね。

 



 

 

植物由来のオメガ3系はイマイチ

では、実際の効果がどうかと言いますと、やや厳しい感じではないかと思います。というのも、そもそもオメガ3には2種類あるんですが、

 

  • 長鎖オメガ3=海洋由来。魚にたくさん入っている、いわゆるEPAとかDHA。
  • 短鎖オメガ3=植物に多め。フラックスシードに入っているのもこっち。

 

どうも短鎖オメガ3は長鎖オメガ3ほどのメリットがなさげなんですよ。

 

 

具体的に申し上げますと、まずは2016年の系統的レビューが有名なところ(1)。αリノレン酸の抗炎症効果について調べた過去のデータから、質が高い13件をまとめた信頼性が高い内容になっております。

 

 

植物由来のオメガ3系では炎症は減らない

そこで出た結論を引用すると、

 

近年のメタ分析では、EPAやDHAなどのオメガ3には、体内のCRPレベル(炎症)を下げる働きが確認されている。ただし、αリノレン酸のような植物由来のオメガ3にも似たような働きがあるのかはわからないままだった。(中略)

 

しかし、今回のメタ分析では、フラックスシードオイルに体内の炎症レベルを下げる効果は確認されなかった。

 

とのこと。魚のオメガ3にはアンチエイジング効果があるけど、植物系のオメガ3ではメリットが出にくいんだ、と(BMIが30以上の人にはやや効果があるみたいですが)。

 

 

植物由来のオメガ3系で心疾患リスクは減らない

また、αリノレン酸にはもうひとつの系統的レビュー(2)がありまして、こちらは心疾患のリスクについて調べた2006年の論文。魚のオメガ3が血管をキレイにしてくれるのは有名ですが、果たして植物系のオメガ3でも同じ効果は得られるのかって話です。

 

 

で、過去の質が高い14件からデータをまとめたところ、

 

αリノレン酸により体内のフィブリノゲン(炎症)と、空腹時血糖値には少しの改善がみられたものの、大半の心疾患リスクマーカーには変化がなかった

 

って結論だったみたい。αリノレン酸を使っても、総コレステロールや中性脂肪、体重、血圧などにはまったく影響がなかったわけですな。

 

 

植物由来のオメガ3系は体内で有効に使われづらい

海洋系と植物系でここまでの違いが出るのは、おもに変換効率の悪さが原因になっております。海洋系のオメガ3は、食べてすぐにEPAやDHAとして使われるのに対し、αリノレン酸はいったん体内で変換しなきゃなんないんですよ。そのぶん体内の利用率も下がっちゃうんですね。

 

 

その変換率には諸説ありますが、おおよそ5〜20%ぐらい(1)せっかく亜麻仁油やフラックスシードを摂っても、大半はムダになってカロリーばかりが増えちゃうわけっすね。これは切ない。

 

 

そんなわけで、なんだかんだで「魚が最強!」っていつもの結論になるしかない感じ。ベジタリアンとか「魚が嫌いで…」といった方は、せめてスピルリナのような藻からオメガ3を摂取するのがオススメであります(3)。

 

 

といっても、実は私も昔はアンチエイジングドックに勧められて亜麻仁油を使ってたりしたんですが、このメタ分析を知ってからは飲むのをやめちゃいました。まぁ論文が出る2年前だから仕方ないのかもしれませんが。

 


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41才のプロパレオダイエッター/編集者/ライター/NASM®公認パーソナルトレーナー。国内外の学術論文を読み漁るのが好きな人。パレオダイエットの本を書きました(http://amzn.to/2ogEBmC)。