イギリスの納豆こと「マーマイト」で脳が落ち着きを取り戻す…かも
マーマイトってなに?
「マーマイトで脳機能が改善?」っていうおもしろい論文(1)が出ておりました。
マーマイトって初めて聞いたんですけど、ビールの酒かすで作った発酵食品なんだそうな。イギリスではメジャーだけど、味のクセが凄すぎて国内でも好き嫌いが分かれるらしい。日本でいう納豆みたいなもんですか。
毎日マーマイトを食べたら…
で、これはヨーク大学の実験で、まずは28人の健康な男女を2つのグループにわけたんですね。
- 毎日マーマイトを食べる
- 毎日ピーナッツバターを食べる
1日の量は、どちらのグループも小さじ1杯ほど。同時にみんなの脳波などを計りつつ、2カ月後の様子をチェックしたんだそうな。
マーマイトで脳がムダに興奮しなくなった
そこでどんな違いが出たかと言いますと、
- 両グループで注意力や集中力には変化なし
- ただし、マーマイトを食べたグループは視覚刺激への反応が30%減った
といったところ。視覚刺激ってのは以下のようなイメージを数分間ほどみせて、脳の反応がどうなるかを調べた検査です。
こういう意味がわからない映像を見ると、普通は脳が「ヤバいものだ!」と判断して過剰に反応を起こすもんなんですけど、マーマイトを食べたグループは頭が落ち着いた状態を保っていたわけですね。
また、実験を止めて8週間が過ぎても、マーマイトを食べたグループは脳が落ち着きをキープしてたとか。そこそこ長期的な変化があったみたいっすね。
マーマイトの効果はビタミンB12が原因っぽい
こういった現象が起きる理由については、
マーマイトには高濃度のビタミンB12がふくまれている。おそらくは、これが参加者の脳を落ち着かせた要因だろう。
とのこと。なんでも、マーマイトにはピーナッツバターの112倍のビタミンB12と、3倍のビタミンB6がふくまれてるそうな。どちらも脳内にGABA(興奮を抑える神経伝達物質)を増やすためには欠かせない栄養素であります。
ちなみに、ビタミンB12&ビタミンB6といえば、老化をもたらす物質「ホモシステイン」の対策にも欠かせない栄養素でしたねー。このへんは脳のリラックスにも必須なわけっすな。
まぁ日本ではマーマイトは手軽に買えないので、牛レバーなどを食べるのがベストかもしれません。ただし、ビタミンB12が不足しがちなベジタリアンの方などは、マーマイトで補うってのもいいかもですねー。