目標達成の最強テク「if-thenプランニング」の効果を30%も高める方法
ちょい前に「目標の達成にはif-thenプランニングこそ至高!」なんて話を書きました。あらかじめ「もしXが起きたら、Yをやる」って書式で自分の行動を決めておくと、激しくゴールの達成率があがるよーという話です。
が、いろいろとメタ分析を見てたら、「if-thenプランニングの効果をさらに高める方法」が浮かび上がってきましたんで、ちょっとまとめておこうかと思います。
「if-thenプランニング」の効きが悪い場面
前回も見たとおり「if-thenプランニング」ってのは応用範囲が広いテクニックなんですけど、やはり「なんか効きが悪いなー」って場面もあるわけです。たとえば、
- ゴールに関する知識が足りないのでモチベーションが上がらない(例:どの教材がいいのかわからないせいで英語の勉強に手がつかない)
- あまりにもゴールがデカすぎて圧倒されている(例:1カ月で10kg落とす!)
- 周囲に気を散らすような要因が多い(例:うるさい同僚、緊急の頼まれごと)
- そもそも自分の注意コントロール能力が低い
といったところ。まぁどんな目標にも当てはまる話ですね。
「if-thenプランニング」の効果を3割アップさせるには?
この問題を解決するには、「目標を細かくする」とか「集中できる環境を整える」みたいな方法が定番でしょう。いずれも効果的なテクニックではありますが、「if-thenプランニング」では、もうひとつ上のレイヤーで改善法を探っていくのがおもしろいところです。
具体的にどんな手順かというと、
- ゴールを設定して紙に書き出す(例:1カ月で10kg落とす!)
- そのゴールを達成したときのメリットを3つ書き出す(例:体重が減る、見た目がよくなる)
- そのゴールを達成するときの障害を3つ書き出す(例:運動が疲れる、お菓子の誘惑に負けそう)
- 書き出した障害のなかから、もっとも大きなものをひとつだけ選ぶ
- 選んだ障害を「if-thenプランニング」のフォーマットに落とし込む
のような感じになります。たとえば「お菓子の誘惑に負けそう!」ってのが最大の障害だった場合は、
お菓子の誘惑に負けそうになったら、代わりにブルーベリーを食べる
みたいに落とし込んでいけばOK。まずはゴールの障害を特定したうえで、それをベースにプランニングしていくわけですな。
この方法には研究例もありまして、2015年にコンスタンツ大学が行った実験(1)だと、障害ベースのif-thenプランニングを使った参加者は、普通のif-thenプランニングにくらべてエクササイズを続ける確率が30%ほどアップしたそうな。なかなかの成果ですねー。
「if-thenプランニング」の参考例
ちなみに、以上をふまえた上で、最近の私の if-thenプランニングはこんな感じになっております。 字が汚くてすみません。
その日の作業を書き出したうえで、それぞれに決めた時間を割り振っただけです。厳密にはif-thenプランニングのフォーマットとは違うんですが、要は「特定の条件でこの作業をやる」ってのがわかればOKなんで、これでも十分に機能するんですな。
あと「どこが障害ベースなの?」って疑問もわきそうですけど、これは「細かい時間の指定」が該当します。私のようなライターにとっての障害って、せんじつめれば「締め切りをちゃんと守れない」が一番デカいんで(笑)
もちろん目標の障害はそれぞれ違うので、ご自分に適したフォーマットに落とし込んでいただければと思います。本気で仕事がはかどるんで、かなりオススメ。