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腸内環境の大敵「SIBO」にプロバイオティクスが効くことが判明した件

Gut 

リーキーガットIBSなど、腸の病気には解決が難しいものが多め。なかでもやっかいなのが、SIBOと呼ばれる症状であります。

 

 

SIBBOは「小腸細菌異常増殖」の略で、くわしくは「恐怖の「SIBO」と付き合うにはどうすべきか?」などをどうぞ。ざっくり言えば小腸にバクテリアが増えすぎた状態で、これが起きると、

 

  • ちゃんと食べてるのに栄養が足りない
  • 吐き気が止まらない
  • やたらと腹が痛む

 

といった症状にいつも悩まされることになります。意外と知られない話なので、たんに「お腹が弱いだけだ」と思ってたら、実は小腸内が細菌だらけだったみたいなこともありがち。恐ろしいことです。

 



 

いまのとこSIBOの解決策はハッキリしてないんですが、昔からよく言われてきたのが「プロバイオティクス(腸内細菌サプリ)が効くんじゃない?」というもの。当ブログでもプロバイオティクスの可能性についてはよく触れてますが、悪い菌に良い菌で立ち向かうって発想は、直感的にもわかりやすいかと思います。

 

 

で、近ごろ出た論文(1)では、「やっぱプロバイオティクスはSIBOに有効!」って結論になってて、お悩みの方には参考になるはず。これは過去に出たSIBO研究から質が高い22件をまとめたメタ分析で、そのうち12件がランダム化比較試験になっとります。というわけで、なかなか信頼性は高め。

 

 

その結論をざっくり抜き出すと、

 

  • プロバイオティクスでSIBOは予防できない!
  • しかし、プロバイオティクスでSIBOの状態を軽くすることはできる
  • 抗生物質と合わせて使うとさらに効果的!

 

って感じです。やっぱ一定の効果はあるみたいですねー。

 

 

研究者いわく、「抗生物質は破壊兵器で、プロバイオティクスは兵隊に例えられる。この2つを一緒に使えば、さらに効果が増す」ってことなんで、お困りの方は併用を推奨。効果が見込めるかと思います。

 

 

もっとも、過去のデータではいろんな菌株が使われていて、どのプロバイオティクスを使うのがいいの?ってのはまだ未知数であります。まぁ多くのデータを見てますと、

 

  • Saccharomyces boulardii,
  • Bacillus clausii,
  • Lactobacillus
  • Bifidobacterium

 

 あたりが定番みたい。具体的な商品名でいうと「プロバイオティック・ディフェンス」や「プライマルディフェンス」などが近い構成になっております(厳密には違いますが)。

 

 

とにもかくにも、SIBO対策はまだ不明な点が多いんで、効果がありそうなものはすべて試してみるのが吉。プロバイオティクスを使いつつ抗生物質もぜひお使いください。

 

 

 

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。