脳が11才若返る「野菜の摂取量」がわかったかもしれない件
脳の衰えを防ぐために必要な野菜の量とは?
「パレオダイエットの教科書」では、葉物野菜をガンガン食べようぜ!ってのを強調してるわけです。
葉物野菜ってのは、ホウレン草やケールみたいに緑色の葉っぱタイプのこと。なんせ低カロリーで栄養が豊富なんで、そこらのスーパーフードに手を出すぐらいなら、葉物野菜をバリバリ食べてたほうが格段によいです。
で、ここで新たに紹介するのは「脳をシャープに保つために最適な葉物野菜の量は?」ってデータ(1)です。というのも、葉物野菜には脳に欠かせない栄養素がたっぷり入ってますんで、頭を衰えさせたくないないなら必ず食っておく必要があるんですよ。
1日1.3食分の野菜で脳の衰えが防げる
これはラッシュ大学の研究で、1997年に始まった「記憶と老化プロジェクト」の参加者1,068人を対象にしたもの。2004〜2013年にかけて「普段どんなものを食べてるの?」って質問紙に答えてもらいまして、そのうえで認知テストを毎年したんだそうな。
ちなみに、この研究の参加者は、スタート時の平均年齢が81才で、特に痴呆症にはかかっていない人だけを選んだとのこと。そこでどんな結果が出たかと言いますと、
- 1日に1.3食分の葉物野菜を食べる人は、1日0.1食の人にくらべて脳が11才若い!
って感じです。11才の差ってのは凄いもんですな。
1日320mlの野菜を目指したい
ここでいう「1食分」ってのは欧米の計算法で、日本式に直すと、
- 生の葉物野菜 =1カップ(240ml)
- 加熱した葉物野菜 =1/2カップ(360ml)
のようになります。つまり、1日に320mlぐらいの葉物野菜を食べれば脳をシャープに保てるわけですから、意外と楽なラインじゃないでしょうか。
また、この質問紙で名前が出ていた野菜は、
- ホウレン草
- ケール
- コラード(ケールの一種)
- レタス
などです。ケールやコラードは日本だとなじみがないんで、ホウレン草のほかには春菊、小松菜、チンゲンサイ、ルッコラあたりを取り入れていくのがよさげですな。
草食動物のように野菜を食うべし
データを見てますと、一般的な人の思考力と記憶力テストの成績は1年間に0.08ポイントずつ下がっていく模様。ところが葉物野菜をたくさん食べる人は、この低下が年に0.05ポイントになるみたい。
というと微々たる差のようですが、10年のフォローアップでとらえた場合は、この差が11才の脳の若さに落ち着くわけですな。うーん、すごい。
いちおう細かいとこを言っておくと、この実験では、魚の摂取量(オメガ3が脳に良い)、アルコールの量、喫煙習慣、高血圧かどうか、肥満、学習レベル、普段の運動量、普段どれだけ頭を使ってるか?みたいな要素はすべて調整されております。これらの要素を取り除いたうえでも、葉物野菜には脳を11才若返らせる能力があったわけっすな。
研究チームいわく、
この研究は、葉物野菜を食べれば脳の老化が遅くなることを証明したわけではない。あくまで関係性があっただけで、他にも可能性があったのかもしれない。
っことで、ちゃんと釘を刺しておりました。といっても、緑の野菜が体にいいのは間違いないですし、近年では「厚労省が勧める野菜量は少なすぎる!」って見解もありますんで、皆さまにおかれましては、ぜひ草食動物なみに葉物野菜を食していただきたいところです。どうぞよしなに。