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自分の性格をかなーり正確に、しかも一瞬で判断できるナイスな方法がメタ分析で確認されたぞー

Humil

当ブログでは、「ビッグファイブって使えるよねー」みたいな話を死ぬほどしてるわけです。「ビッグファイブ?何それ?」って方は、


あたりをご覧ください。ざっくり言えば「信頼性が高い性格判断」ってことです。


ただ、本格的に自分のビッグファイブを判断したければ、わりと膨大な質問に答えていかねばならないのが難点。これが結構めんどうなんすよね。


ってことで、新しく出た論文(1)では、「いや、もっと簡単に自分のパーソナリティを把握できるんじゃね?」って内容になってていい感じでした。


これはトロント大学の研究で、過去に出た160件のパーソナリティ研究をまとめたメタ分析になっております。わりと信頼度が高くていいんじゃないでしょうか。


その問題意識をひとことでまとめると、

  • 性格の自己診断はどこまで正しいの?

となります。誰でも「自分は人見知りだからなぁ……」とか「人当たりはいいよな……」とか思うはずですが、果たしてこの判断はどれぐらい正しいのか、という。もし自己診断が正しいなら、めんどうなテストを受けずとも自己のパーソナリティをつかめるわけで、まことにありがたい話なわけです。


ただ、ここで誰もが思うのが、研究チームが指摘する以下のポイント。

自分のパーソナリティを考える際に、多くの人は自分に都合が良い考え方をしてしまうと考えられてきた。

みんな我が身をよく思いたいものだから、当然、誰もが自分を美化した判断をしちゃうのではなかろうかってことですな。そりゃ気になるポイントですよね。


で、結論はこんな感じです。

  • パーソナリティの自己判断は驚くほど正確!

これは「他人からの判断」と「自己判断」をくらべて得られた結論で、つまり「自分は人見知りだからなぁ」と思ってれば、他人からも「この人は人見知りだよなぁ」と思われてる確率がとても高いってことです。


研究チームいわく、

被験者の周囲の人間がつけたレーティングよりも、本人のレーティングのほうが良いという事実は確認されなかった。

たいていの人は、自分が他人にあたえる印象を正確に把握している。

もちろん、なかには自分をより良く見ている人もいるし、逆に自分を必要以上に低く見る人もいる。しかし、この2つの見方は社会的なコストをもたらすため、最終的には修正されていく。

とのこと。ちょっとわかりにくい説明ですけど、

  1. たいていの人は「自分は他人からどう思われてるんだろう……」と気にする性質を持ってる
  2. なので、自己判断と他者からの判断が食い違うといろいろ困る(≒社会的なコスト)
  3. ゆえに、みんな自然と他人の判断をモニタリングし、自分のパーソナリティ判断に取り込んでいる!

みたいな流れです。人間は他人の目を気にする生き物なんで、意外なほど正確にまわりの人の視線を取り込んでるわけですな。


ただ、もちろん自分のパーソナリティを実際より良く見てる人もいまして、

自己のパーソナリティを実際よりも良く判断する人は、仕事のパフォーマンスが低く、学校でも問題行動を起こしやすい。

これは、おそらく自分にかんするマイナスの情報を内面化できず、そのうち完全に忘れてしまうからだろう。その結果、ネガティブな事態をもたらすのだ。

のように書かれておりました。基本的にパーソナリテイの自己判断は正確なんだけど、なかには例外もいるんで気をつけたいところ。


いずれにせよ、自分が思ってる性格は他人から見ても正しい(基本的には)ってのは、自己分析の材料として手軽でよろしいんじゃないでしょうかー。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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