どのサプリが睡眠に効くのか?を調べまくったメタ分析で出てきた3つの成分
このブログではよく「睡眠に効くサプリ」みたいなのを紹介してますが、新しく出たメタ分析(R)もまた「各サプリメントの睡眠の質に対する有効性」を深掘りしてくれてて有用でした。
これは香港理工大学などのメタ分析で、31のランダム化比較試験(総参加者数2,573人)のデータを集めて、「どのサプリが睡眠に効くのか?」について、そこそこ精度が高い結論を出してくれたんですよ。メタ分析には15の研究が含まれまして、残り16はナラティブレビューになっております。
で、まず大きな結論から言いますと、
ということでして、このブログでも毎度おなじみなメンツが上がっておりました。ここでいう主観的な睡眠の質ってのはピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)での評価で、「すぐに眠れるかどうか」や「何時間眠れたか」「日中の眠気はどうか」みたいなポイントを調べております。このスコアが低いほど、睡眠の質は高めっすね。
もうちょい細かくメモっておくと、
- メラトニンに関する7つの実験のうち5つの実験では、サプリを飲んだグループのPSQIが有意に低かった
- ビタミンDについても、4つの実験のうち3つの実験で、サプリを飲んだグループののPSQIが低かった
- テアニンに関する実験は2件のみで、サプリとプラセボの差は-1.2だった
って感じでして、とどろどころにデータのばらつきが見られるものの、まとめて見ればこの3つには意味がありそうっすね。
さらに、16の実験をもとにしたナラティブレビューのほうは、こんな結果になってます。
- マグネシウム、亜鉛、レスベラトロール、硝酸塩も睡眠の質が改善する可能性はある
マグネシウムと亜鉛はこのブログでも取り上げたことがありますが、レスベラトロールと硝酸塩が睡眠に効くかも?ってのはちょっと目新しいポイントですね。これらのサプリについては、メタ分析を行うだけのデータがなかったとのことで、今後の試験を待つしかなさそうっすね。
まー、ただし全体的には参加者の数は少ないし、メラトニンとビタミンDについてはデータのバラつきが大きいので(それぞれI2値が79%と85%)、さらに詳しい実力を知るには時間がかかりそうではあります。とはいえ、メラトニン、ビタミンD、テアニンのメリットはそれぞれ長い研究の蓄積がありますんで、睡眠にお悩みなら試すのもありだろうなーと思う次第です。どうぞよしなに。