人生を変える能力【メタ認知】を簡単に鍛えるための3つの考え方
「最高の体調」では「メタ認知を使うと良いことがたくさんあるよー」という話を強調しております。メタ認知ってのは「自分の思考についての思考」のことで、自分の状態をモニタリングしたり、現状を評価したりといった時に使う能力ですね。この能力が大事なのは言うまでもなく、メタ認知がないと学習はうまくいかないし、スキルも身につけかないですからねぇ。
ってことで、当ブログでおすすめしているのが、「やる気アップと作業効率アップに激しく効く『メタ認知を鍛える50の質問』」といった手法です。これは、学生のメタ認知を育てるために開発された質問集ですが、個人的には「人生のあらゆる面で使えるよなー」と思っていて、普段から心がけておくと便利でしょう。
ただし、この質問ってのはかなり量が多いので、すべてをまともに使っていたら1〜2時間ほどかかってしまうケースも珍しくなかったりします。そのため、「なかなかメタ認知を使いこなせません!」みたいな質問をいただくケースが多いんですよ。
ってことで今回は、メタ認知を使いこなせない問題について、具体的な対策をいくつか見てみようかと思います。
対策1. シンプルに質問を減らす
まず考えられる対策は、「質問の数を減らす」というシンプルな方法です。メタ認知の質問は重要度に差があるため、本当に大事なものだけに絞り込んでもそれなりの効果を得ることができるんですよ。重要度の高い質問というのは、以下のようなものです。
▼プロジェクトを始める前に使う質問
- このプロジェクトの具体的なゴールはなんだろう?
- このプロジェクトをうまく達成するのに必要な要素はなんだろう?
- このプロジェクトを達成することで、自分は何を得られるだろうか?
▼プロジェクトの途中で使う質問
- このプロジェクトでもっとも困難なポイントはどこだろう?
- 漠然とした悩みをどうすれば明確にできるだろうか?
- いまのプロジェクトにもっと興味を持つ方法はないだろうか?
▼プロジェクトが終わった後に使う質問
- うまくいった理由とうまくいかなかった理由はなんだろうか?
- 疑問や難点を明確化して、解決していくためにはどうすればいいだろうか?
- このプロジェクトから学んだことで、自分の未来や大きな目標に活かせるポイントはどこだろう?
これなら9の質問に答えれば良いので、だいぶ楽になったんじゃないでしょうか。いずれも私たちのモチベーションを高める作用が大きいため、短時間でも効果を得ることができます。これらの作業に慣れてきたら、少しずつ質問の量を増やしてみてください。
対策2. 記憶書き出し法
- テキストを読む際は、いったん1ページぐらいだけを読み、そのたびに一時停止する
- いま読んだ内容を思い出し、記憶だけを使って内容を要約する
- 要約した内容をノートに書き出す
対策3. 声に出して考える
こちらは認知行動療法の世界でよく使われる手法で、その名のとおり「学習した内容を声に出して考えてみる」だけです。このときには、ひとりで声に出してもいいし、友人、親、あるいはペットなどに話しかけてもかまいません。
この手法が効くメカニズムについては、「集中力と勉強効率がはね上がる「思考発話法」実践マニュアル」を参考にしていただければ幸いですが、実際にやってみると、自分の考えを言葉にするだけで本の内容はより理解できるようになるし、学んだ情報をより深く脳内に叩き込むことができるんですよ。
また、学んだことを声に出して話してみると、自分がどれだけその内容を理解しているかもすぐわかりますんで、手軽な理解度チェックにも最適でしょう。声に出して具体的な手順を説明することで、知識の不足を明らかにすることができるわけですな。
メタ認知のトレーニングに困ったら、いったん以上の3つのテクニックを使ってみてくださいませー。