アラフィフが良い体型を維持するために最も役立つライフスタイルの改善ポイントとは?のメタ分析
私も50代が視野に入ってきまして、「どんどん死が近づいている!」って実感がいや増す昨今です。
ということで、私のようなオッサンが健康に暮らすために役立つメタ分析(R)が出てたんで、内容を掘り下げておきましょう。これは55~70歳で過体重または肥満に悩む男女4,957人を対象にしたもので、過去に行われた66のダイエット研究をもとに、
- オッサンが良い体型を保つのに必要なライフスタイルとは?
ってあたりを調べてくれたんですよ。言うまでもなく、高齢になればなるほど体型は崩れやすくなるし、体型が崩れた人ほど死亡率は高くなるしで、40歳を超えたら「痩せすぎず太りすぎず」な体型の維持はマストになるんですよね。
特に50歳を超えると、体脂肪の量が増えやすいだけでなく、筋肉の量も減っちゃうし、筋肉の機能もガンガンに低下を始めるので、どうにかしておきたいところ。筋肉量の減少は身体の障害や体脂肪の増加につながるし、その結果として、内臓脂肪(炎症をすすめるヤバい脂肪)が多くなるんすよね。このような「隠れた筋肉の衰え」はサルコペニアと呼ばれてて、高齢者の大部分はサルコペニアになっているとされてたりします。
そこで、このメタ分析では、大半が「食事の改善」と「運動の改善」を組み合わせていて、そのうえで、オッサンが体型を変えるためのベストな方法を調べてくれたんですよ。個々の実験はデザインもまぁまぁな感じだし、ほとんどの研究は体型の計測にDXA(精度が高い測定法)を使っているしで、わりと信頼度が高い結論を出してくれているんじゃないでしょうか。
で、分析の結果をひとことでまとめると、こんな感じになります。
- 運動+カロリー制限+高タンパク食の組み合わせがベスト!
ということで、以上の3つをミックスしたライフスタイルを送ると、なるべく筋肉を減らさずに体脂肪だけをカットしていけるらしい。
って、そういうと当たり前な結論のような気もしますけど、このデータからは、さらにくわしい数値で実践の目安を得られるのがありがたいところです。具体的に申し上げますと、
- 運動の改善としては、週3回、1回あたり20~60分のトレーニング(筋トレ、有酸素運動、および筋トレと有酸素運動のミックス)のいずれかならなんでもいい。ただし、筋トレ単体よりは、筋トレと有酸素運動を混ぜたほうが体脂肪は減りやすい(-1.49kg vs. -2.26kg)
- カロリー制限は、いまの体重を維持するのに必要なカロリーから、1日500~1,000カロリーの範囲で減らすのがよい。
- タンパク質摂取については、体重1kgあたり1日1.1~1.7gぐらいでOK。もしかしたら体重1kgあたり1日2gとかでもいいのかもしれないが、そこまで高タンパクな食事を調べたデータがないのでよくわからない。
といった感じになります。ちなみに、このガイドラインを実践したいときは、いまの体重を維持するのに必要なカロリーについては、「TDEEの計算」などを使って、ざっくりとした目安を出してくださいませ。
ちなみに、2021年のメタ分析(R)や、他のデータなどでも「長寿につながるライフスタイルとは?」ってテーマは何度か取り上げられていて、上記の分析から得られた結論とはまた別のポイントとして、以下の要素を挙げております。
- なんでもいいから、自分が楽しめるレジャー活動をする(ゲームでも山登りでも、本当になんでもいい)
- 1日31グラム以上の食物繊維を摂取する
- とにかく、一時的に流行するような極端なダイエットはやめる(低糖質ダイエットとか)。特に、急激に減量をすると、全体的な肉体のパフォーマンスが下がるので注意。体重を落とすときは、あくまでゆっくりと
- 50代のオッサンは直腸がんのリスクが跳ね上がるので、加工肉はやめておく
- 30代からは骨密度がガンガンに減るので、カルシウムとビタミンDに気をつける
- 「見た目をよくするぞ!」って目的で運動をしてはいけない。モテボディを作ろうと思って外見の改善に挑戦すると、たいていは逆に体重が増えてしまうことが、いくつかのデータで示されている
まぁここらへんは健康意識が高い人なら理解しているポイントかと思いますが、「一時的に流行するようなダイエット法には手を出さず、ただただ1日500キロカロリーを減らすことを目指せ!」ってのと、「モテようと思ってダイエットするな!あくまで健康を目指してやるべし!」ってのは、意外と見過ごされがちな観点かもしれませんね。