運動のプロ「5分でアンチエイジングができるエクササイズのルーチンを作ったぞ!」
「若返りの運動にジムや特別な器具は不要!自重のルーチンでも十分だぜ!」みたいな研究(R)がニューメキシコ大学から出ておりました。アンチエイジングのためには心拍数が爆上がりするような運動が欠かせないんですが、これを自重で手軽に行う方法を、この研究チームが探してくれたんですよ。
この実験では、たった5分のエクササイズで、ジムのトレッドミルで一生懸命走ったのと同じくらいの運動量を得られているんで、短時間のルーチンをお探しの方はいいんじゃないでしょうか。
ざっくり実験のデザインを説明しておくと、こんな感じです。
- 20代から30代前半の健康で活動的な男女12人を集める。
- まずは、みんなにジムのトレッドミルを使い、「1分間走る→1分間歩く」のルーチンを5回繰り返すタイプのインターバル・トレーニングをやってもらう。
- また別の日に、下半身に負担をかけるようにデザインされた5つの自重エクササイズをやってもらう。
- 両方のトレーニングのあと、みんなの心拍数、酸素消費量、その運動をどれだけハードに感じたかをモニター。さらに、それぞれのトレーニングがどの程度楽しかったかを尋ね、翌日には筋肉痛をチェックした。
というわけで、ジムでの高負荷なインターバルトレーニングと、研究チームが独自にピックアップしたオリジナルルーチンの効果を比較したわけですね。
その結果がどうだったかと言いますと、
- どちらのトレーニングも、心拍数と酸素消費量を大幅に上昇させた。
- ただし、トレッドミルを使ったスプリントのほうが、より多くの酸素を必要とし、自重エクササイズよりも心血管系にストレスを与え、持久力をわずかに向上させた。
- とはいえ、トレッドミルを使った運動は、筋肉痛がより大きい傾向もあった。
みたいになります。ジムでの運動のほうがちょっと持久力アップの効果は高いものの、自重のルーチンもだいたい同じぐらい血管系のアンチエイジングに有効なのではないか、と。もちろん、それだけだとジム運動でもいいように思えますが、ここで使われたオリジナルルーチンは下半身の筋力アップにも有効でして、その点ではこっちのほうが優位性があるんじゃないかと。手軽なトレーニングをお求めの方には良い話じゃないでしょうか。
では、研究チームが開発したオリジナルの運動ルーチンを、具体的に見てみましょう。
- ハイ・ニー
- スクワット・ジャンプ
- シザー・ジャック
- ジャンピング・ランジ
- モディファイド・バーピー(通常のバーピーの腕立て伏せナシバージョン)
以上の運動は、ひとつのエクササイズごとに1分間だけできる限り行い、その後で1分間ほど足踏みをして休憩。それが終わったら、次のエクササイズに取り組みます。下半身をいじめるエクササイズばっかりなんで、私のように足の筋持久力を鍛えてないような人間には、ちょっとツラめですね(実際に試してみたら結構ツラかった)。
まー、この研究は非常に小規模だし、それぞれのトレーニングの効果を1回しか測定していないので、正味な実力についてはまだ未知数である点はご注意ください。とはいえ、やっていることはシンプルに高強度な下半身運動なので、普通に考えれば高い効果は得られるんじゃないでしょうか。
研究チームいわく、
もしこのエクササイズを試してみたいなら、自分の体力や状況に合わせて、この研究のワークアウトを自由に調整したり、完全に変更したりして構いません。たとえば、まだ余裕があるならフルセットのエクササイズを2回行ってもいいし、逆に余裕がなければどのエクササイズでもスピードを落としてもいいですし、バーピーやスクワットの負担を軽くするために椅子を使ってもいいでしょう。また、下半身だけでなく上半身も鍛えたいなら、バーピーに腕立て伏せを加えてみてください。
最も大事な注意点は、それぞれのエクササイズを、可能な限りハードなレベルで行わなければならないということ。この点さえ守れば、十分な効果を得られるでしょう。
ってことなんで、実験で効果が確認されたルーチンをお求めの方は、今回のバージョンを試すのもいいんじゃないかと。ちなみに、この研究では、参加者のハイニーの平均は1分間に185回だったそうです。まずはこれの数値を目指してがんばってみるのもいいっすね。