壊れた腸を徹底的に癒やす「FODMAP」入門
リーキーガットに関するご質問をいただきました。要点を抜粋しますと、
私自身、腸に重度の炎症があることが検査でわかっており、かなり強い自覚症状もあるため、食事の改善をしたいと考えています。
ですので、リーキーガット時の糖質量は結局のところどの程度にするのがいいのか、教えていただければ幸いです。
とのこと。わたしも数十年来のアレルギーのため、腸の炎症については悩まされてきた身ですので、まことにツラい状態かとお察しします。
お腹にいいはずのオリゴ糖や食物繊維が腸を傷つける
さて、当ブログでは、以前にリーキーガットの対策について、「過度の炭水化物はNG」だと書きました。その理由としては、もちろん糖質量も多少は関わってくるんですが、もっとも影響が大きいのが腸で消化されにくい糖類や食物繊維の存在であります。
具体的な例をあげますと、オリゴ糖、イヌリン、果糖などを多くふくむ食品があげられます。いずれも、腸が健康な人にとっては善玉菌を増やしてくれるありがたい成分なんですが、リーキーガットの人が飲むと消化器官で分解できないまま大腸にたどりついて、粘膜に傷をつけたりガスを発生させちゃうんですね。
というわけで、すでに腸内環境がかなり悪化している方は、「アレルギー体質のためのパレオダイエット初級ガイド」で紹介したガイドラインに加えて、難消化性の成分を排除した食事をとる必要があります。
徹底的に腸をいわたるためのNG食品リスト
この方法は、オーストラリアのメルボルン大学が発祥で、一般的には「フォドマップ(FODMAP)」と呼ばれております。 以下にNG食品を並べていきます。
- NG野菜
- キャベツ
- タマネギ
- ニンニク
- 長ネギ
- 大豆(納豆・豆乳もNG)
- オクラ
- トマト
- ゴボウ
- アスパラ
- らっきょう
- アーティチョーク
- サヤマメ
- チコリ
- エシャロット
- アボカド
- ブロッコリ
- かいわれ大根
- カリフラワー
- セロリ
- グリンピース
- マッシュルーム
- ザワークラウト
- NGフルーツ
- リンゴ
- ブドウ
- 桃
- ナシ
- プラム
- スイカ
- ドライフルーツ
- フルーツジュース
- マンゴー
- チェリー
- ブラックベリー
- バナナ
- ライチ
- ネクタリン
- アプリコット
- 果物の缶詰全般
- NG炭水化物
- パン
- パスタ
- うどん
- ビスケット
- クッキー
- その他、小麦系の食品全般
- NGナッツ
- アーモンド
- ヘーゼルナッツ
- ピスタチオ
- カシューナッツ
- マカダミアナッツ
- クルミ
- NG乳製品
- チーズ
- 牛乳
- ヨーグルト
- アイスクリーム
- 生クリーム
- NG脂肪・油
- サラダドレッシング
- 植物油全般
- NG甘味
- 果糖ぶどう糖液糖を使った食品全般
- 人工甘味料全般
- オリゴ糖
- ハチミツ
- アガベシロップ
- メープルシロップ
- ダークチョコレート
- ココア
- メープルシロップ
- その他のNG食品
- 糖アルコール全般(キシリトール、マルチトール、ソルビトールなど)
- 食品添加物全般
- ビール
- コーヒー
以上がNG食品になります。まずは、これらを徹底的に排除した食事を2週間〜1カ月ほど続けたあと、お腹の様子を見ながら1品ずつ食材を足していくのが基本であります。
なにせNG食品が多いので最初は大変ですが、やはり腸内環境は健康への一番ピンですから、がんばって試してみる価値は十分にあるかと思います。それでは、お大事に!