IQが高い人より「いい人」のほうが頭は良くなる
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/01/iq.html
「頭の良さを決めるのはIQよりも人柄だ!」と主張する研究(1)が出ておりました。
これはグリフォス大学の研究で、以前にも紹介した性格のビッグファイブと知性の関連性をメタ解析にかけたもの。ビッグファイブは人間の性格を5つの要素にわけた、いまの時点でもっとも精度が高い性格テスト。くわしくは、以下のエントリをご参照ください。
で、過去のデータを洗いなおしたところ、ビッグファイブの5つの要素のうち、2つの性格が学業の成績と大きく関わっていることがわかったんですね。その2つというのが、
- 開放性:新しい体験を受け入れやすいキャラ
- 誠実性:まじめで効率と計画を重んじるキャラ
であります。研究者によれば、IQよりも開放性と誠実性が高いほうが、頭の良い確率は4倍も大きくなるんだそうな。
まぁ、これは当然といえば当然で、開放性が高い人は好奇心が強いので、未知の学問にも積極的に取り組むでしょうし、誠実性が高いと規律をもって勉強にはげむでしょうからね。研究者いわく、
学生と教師にとって、IQよりも性格のほうが、学習の面でのよい指標になる。
実際のところ、学生がマジメに予習に取り組む能力や、学業に集中する能力は、知性に負けずおとらず重要なのだ。開放性と誠実性を持った生徒は、すべての学年で、平均的な生徒よりも高い成績をおさめている。
とのこと。ここで大事なのは、誠実性と開放性はトレーニングで高められるってところ。
性格の特性は変えられる。何人かの教育者が学生たちの誠実性と開放性をトレーニングしたところ、学習能力の向上が見られた。一方で、脳トレアプリなどが流行っているにも関わらず、IQが鍛えられることを示した研究は少ない。
とのこと。頭が良くなりたいなら、IQを鍛えるよりも性格を良くしたほうが早いってわけですね。
では、どうやってトレーニングすればいいかと言いますと、具体的には、
などをご参照ください。誠実性と開放性は意志力や脳のメタ認知と結びついてまして、瞑想やセルフコントロール能力の訓練で向上していくんですね。お試しあれー。