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「ほうれん草のシュウ酸で結石ができる!」にはどこまで心配すればいいのか?

Spinach

ちょい前に「1日150gのホウレン草で脳が若返る」って話をご紹介したところ、コメント欄でご質問をいただきました。

ほうれんそうって食べ過ぎはどれくらいなんだろうと調べたら以下のものを発見しました。
http://blog.livedoor.jp/hmotiduki1/archives/51559880.html
多量に食べると結石の心配があるそうですが,150グラムですと心配しなくてもよいのでしょうか?

とのこと。確かに、ホウレン草には大量のシュウ酸がふくまれてまして、尿路結石の原因になると言われております。シュウ酸は、ほかにも緑茶やチョコレート、ナッツ、ベリー類なんかにも入ってまして、ちょっと怖くなってしまうところ。



シュウ酸の大半は体に吸収されない
が、実際のところ、わたしはさほど心配をしておりません。というのも、シュウ酸の摂取と結石については、2007年の有名な研究(1)ありまして、「食品からとるシュウ酸は結石と関係ない」って結論が出ているんですね。これは、およそ20万人分の健康記録をもとに出した統計データで、かなり精度も高めであります。


こういった現象が起きるのは、食品からとったシュウ酸の大半は腸内で細菌が分解してくれて、尿や便として外に出ちゃうから(2,3,4)。2011年の論文(5)によれば、体内に吸収されるシュウ酸の量は2〜15%ほどだそうです。さらに、野菜のシュウ酸はお湯にとおせば半分以下になりますんで、総摂取量はさらに減ることになりますね。


ホウレン草のシュウ酸は100g中0.65gほど(6)ですから、150グラム程度ならまったく心配するレベルではないかと思います。


ただし、リーキーガットな方の場合は、シュウ酸が吸収されやすくなってしまうので要注意。健康体の人にくらべて結石ができる可能性が高まっちゃうんですね(7)。同様に、腸内環境が悪化している場合も、シュウ酸の分解が上手く進まなくなるため、やはり結石のリスクは上がりそうです。


まとめ
以上の話をまとめますと、

  • 食品のシュウ酸は心配しなくてもよい
  • ただし、腸が悪い人は気にしたほうがいいかも

といったところ。なにせホウレン草はビタミンと抗酸化物質が詰まったスーパーフードですから、ぜひシュウ酸にはビビらず、ガンガンと食事に取り入れていただければと思います。


credit: YannGar Photo via FindCC
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