アンチエイジングの大敵「慢性炎症」をやわらげる食材を、効果が高そうな順番に10個ならべてみた
「慢性炎症はアンチエイジングの大敵!」ということで、さまざまな対策法を紹介してきた当ブログ。とはいえ、結局のところもっとも重要なのは毎日の食事でして、2014年のレポート(1)でも「抗炎症の効果が高い食品をとろう!」って結論であります。良い食事を心がけると腸内環境がグンとよくなって、一気に炎症がやわらぐんですね。
というわけで、ここでは体の炎症をおさえる食材を独断と偏見でランクづけしてみます。順位の根拠としては、上のレポートのレファレンスと各食材の栄養プロファイルもとにしております。
1 ブロッコリー
ビタミンK 、C、B6、E、カリウム、マグネシウムといった抗炎症に必須の成分が豊富。炎症を減らすのに特化した抗酸化成分も入ってまして(1)、まさにアンチエイジングのために生まれたような野菜の1つ。必須ビタミンとフラボノイド、カロテノイドが総がかりで体内の酸化ストレスをおさえてくれるので、炎症はもちろんガンにも効く(2)。わたしも必ず1日に大房を1個食べております。
2 セロリ
ここ数年はセロリの研究が進んでまして、高い抗酸化と抗炎症の能力を持ってることがわかってきました。とくに血圧やコレストロールを下げる能力が高く、心疾患なんかに激しく効く感じ。もちろん炎症をおさえる力も高く、バクテリアの感染にも強くなると言われております。カリウムの量が多いのも特徴で、いらない塩分を体の外に出してミネラルのバランスをとり、結果として炎症がやわらぐのも大きなメリット。
3 チンゲンサイ
カロリーが激しく低いうえに、各種ビタミンと抗酸化物質が豊富。近年の研究では、チンゲンサイには70種類ものポリフェノールが入ってるとか (3)。なかでもヒドロキシケイ皮酸の抗酸化能力がすばらしく、中華料理にかぎらず毎日食べたい野菜の1つ。
4 サーモン
必須脂肪酸の宝庫で、オメガ3を効率よくとれる食材としてはトップクラスでしょう。言わずもがな、オメガ3は大昔から認められてきた定番の抗炎症アイテム(4)。炎症の抑制のほかにも、心臓病・ガン・動脈硬化といった慢性病にも効くってデータもあったりします。このほか、ビタミンB12・B6・Dといったアンチエイジングの基礎成分も豊富でして、最低でも週に500gぐらいは食べたいところ。
5 ブルーベリー
「パレオダイエットの最強フルーツ」として当ブログでも推奨してますけど、なにせケルセチンが豊富に入ってまして、炎症のほかガンにまで効くことがわかっております(5) 。ある実験では、ベリーから抽出したケルセチンを腸が荒れまくった患者に投与したところ症状が激しく改善。別の研究でも、ブルーベリーを多く食べる人ほど認知機能がおとろえず、記憶や体の動きまでよくなる傾向があったんだそうな。
6 鶏ガラスープ
こちらは「鶏ガラ&豚骨スープは体に良いのか悪いのか?」で書いたとおり。各ミネラルやアミノ酸が「吸収されやすい」形でふくまれてまして、実証データ(6)でも炎症やリーキーガットの改善効果が認められております。 個人的にも、「お腹の調子が悪くて…」という方には、まずは「自分で鶏ガラスープを作ってみたら?」とすすめてみることが多め。
7 ショウガ
昔からサプリとしても使われてきた食材で、免疫システムの働き過ぎをやわらげる効果が大。近ごろ出たばかりの論文(7)でも、アレルギーやぜん息への効果が高いことがわかりまして、これも毎日取り入れていきたい食材の1つ。
8 ターメリック(ウコン)
ターメリックにふくまれるクルクミンには、かなりすばらしい抗炎症効果が認められております(8)。2004年の実験(9)では、アスピリンやイブプロフェンとの効果をくらべたんですが、炎症をやわらげる作用はターメリックの圧勝だったとか。医薬品にも勝っちゃうほどなんですね。ただし、普通に「ウコンの力」なんかを飲んでもムダなので、ちゃんとスパイスを油で溶かして、吸収率を高めてから摂取しましょう。
9 ココナッツオイル
2014年の実験(10)によれば、ヴァージンココナッツオイルには抗酸化成分が大量にふくまれており、医薬品よりも関節炎をやわらげる作用が高かったとか。また、炒めものなどに使うことで、上にあげた食材が持つ抗炎症効果を高めてくれるのもありがたいところ。
10 クルミ
ほかのナッツには入っていない植物性栄養素を多くふくんでまして(11)、昔から炎症をおさえる作用が強い(12)ってデータも豊富。アーモンドなどにくらべてオメガ3脂肪酸の量が多いのも大きなメリットであります。手のひらに少し乗るぐらいの量をコナゴナにして葉物野菜にまぶせば、わりと最強の抗酸化サラダになる感じ。
まとめ
というわけで、抗炎症に役立つ食材を見てきました。ちなみに、ここでは種類が多すぎるのではぶいちゃいましたが、葉菜類(ホウレン草、ケール、小松菜、ニラなど)はどれも抗炎症効果がハンパなく高いので、「カロリーの質が高い炭水化物を食べよう!」のガイドラインなどを参考に、毎日腹がパンパンになるぐらいまで食べたいところ。そのあとでサーモンやココナッツオイルといった脂肪系の食材を軽く取り入れていくのがよいかと思います。