もっと積極的に炭水化物を食べたほうがいいかもしれない8つのケース
ちょい前に、「スーパー糖質制限は体に悪いですよ〜」って話をいくつか書いたんですが、なにせグルコースの耐性は遺伝や健康状態によって変わるんで、なかにはマイルドな糖質制限でも問題が出ちゃう方もいたりします。そんなわけで、「こんなときはもっと炭水化物を食べたほうがいいよ!」ってガイドラインを。
1 とにかく疲れやすい
1日の終わりにはヘトヘトになってたり、階段をあがるだけで息切れしたり、急に無気力になったりとか。ご存じのとおり、活動量が上がるほどヒトの体は糖質をエネルギーに使い始めますが、その際に体内の糖質が少ないと、タンパク質から糖を作り出す作業に追われてしまい、それだけで疲れきっちゃうんですね。
もちろん、鉄分の不足や副腎疲労なんかでも慢性疲労は起こるので、いちがいに「糖質不足が原因だ!」とも言えないわけですが、試しに炭水化物の量を増やしてみるのはアリかと思います。
2 エクササイズの負荷が上がらない
急に腕立てふせの回数が減ったり、ダンベルが上がらなくなったり、ランニングで同じ距離を走れなくなったりとか。通常、糖質は筋肉にグリコーゲンとしてたくわえられ、エクササイズ時のエネルギーとして使われるわけですけど、このタンクが空っぽだと目に見えて体が動かなくなるんですね。アスリートが試合の前に炭水化物を食べまくるのも同じ理由であります。
個人的にも、糖質をカットした状態で筋トレをしてみたことがありましたが、フロアプレスの際にダンベルを顔面に落としそうになり、あわてて実験をストップしました。ワークアウトをした日は、最低でも150gの糖質はとっておきたいところです。
3 筋トレしてるのに筋肉がつかない
筋肉の発達には炭水化物とタンパク質が必須。筋トレしてるのにどうも筋肉がつかないなーと思ったら、糖質3:タンパク質1の割合でちゃんと栄養を補給したいところ。ちなみに、筋トレ後は体が栄養を受け入れやすくなり、その効果は2〜3日は続くので、ハードなトレーニングの翌日もちゃんと炭水化物をとったほうがベター。
4 なんだかずっと冷え性
女性の糖質制限ダイエッターからよく聞く現象であります。 前にも書いたとおり、糖質制限には甲状腺の不調を起こす可能性がありまして、結果として冷え性が起きやすくなるんですね。
その理由は、糖質がT3ホルモンを作るのに欠かせないから。T3は全身の細胞に熱を送り込む働きを持ってまして、これがないと活力がなくなって、どんどん体が冷え込んでいっちゃう。もし糖質制限で元気がなくなってきたら、炭水化物を増やすのが一番の解決策かと思われます。
5 ダイエットしてるのに体重が減らない
こちらも上と同じく甲状腺ホルモンの問題。T3はエネルギーを生み出すホルモンなんで、糖質制限で体内の量が減っちゃうと脂肪が燃えにくくなりがち。というか、糖質制限がむいてない人の場合は、逆に体重が増えてしまうケースも報告されております。
基本的に、糖質制限は体にストレスをあたえる行為なんで、長く続ければホルモンのバランスが乱れると思ったほうがいいかも。
6 ストレスが多い暮らしをしている
副腎がうまく働くためには、適度な糖質が欠かせません。あまりに糖質が少ないと、正しい血糖値を維持するために副腎が激しく働きつづけまして、最後にはオーバーワークでへたっちゃう。こうなると、副腎で作られるストレスホルモンが上手く働かず、ストレスに弱い体になってしまうんですね。
同じように、糖質が多すぎる暮らしをしても副腎はダメージを受けますんで、バランスは必須。とにかく、ストレスの多い職業や環境にいる方は、適切な炭水化物が必須であります。
7 睡眠の質が下がってきた
上にも書いたように、低糖質は体にストレスをあたえるので、長く続けば正常な睡眠パターンを崩します。いっぽうで「寝る前に白米を食べるとよく眠れる!」なんてデータもあるように、糖質はセロトニンやメラトニンといったホルモンを効率よく作るためには必要な栄養素なんですね。
といっても、寝る直前の食事は脳によくないので、ベッドに入る3時間前ぐらいをめどに30gぐらいの糖質をとることをオススメします。
まとめ
いろいろ書いてきましたが、とにかく低糖質は体にストレスをあたえるって基本はおさえたいところ。もちろん、そのストレスに強い人もいるんで、そのへんは自分の調子と相談していただければと思います。
では、「具体的にどれぐらいの糖質をとればいいの?」って方は以下のエントリをどうぞ。
また、「どの炭水化物が体にいいの?」って方は、以下をご参照くださいませ。