低糖質、低脂肪、バランス食…11種類のダイエット法を比べてわかった「最強の減量法」とは?
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/12/11.html
「最強のダイエット法ってなんだろう?」について調べたカナダの論文(1)を読み終わりまして。
11種類のダイエット法から「最強」を選んだ
これは、過去に行われたダイエット研究から59件を選び、7,286名分のデータを統計処理したもの。低糖質や低脂肪など11種類のダイエット法をくらべて大きな結論を出してまして、かなり科学な信頼は高くなっております。要は「ゴチャゴチャ言わんと、どのダイエット法が一番痩せるか決めたらええんや!」を決めたわけですね。
比較の対象になったダイエットは、以下の11種類であります。
- アトキンス:いわゆる「低糖質ダイエット」。糖質の摂取量を総カロリーの4〜5%まで減らすところからスタートする。
- ビゲストルーザー:アメリカのテレビ番組から流行したダイエット。脂肪の摂取を総カロリーの30%以下に減らし、個人の活動量に合わせてカロリー制限を行う。
- ジェニー・クレイグ:オーストラリア発の有名ダイエット企業。バランスの取れた食事で減量を目指す。
- LEARNダイエット:低脂肪ダイエットの一種。脂肪の摂取を総カロリーの10%以下に減らす。
- ニュートリシステム:1970年代からあるダイエット企業。バランスの取れた食事とカロリー制限。
- オーニッシュ:低脂肪ダイエットの一種。脂肪の摂取を総カロリーの10%以下に減らす。
- ローズマリー・コンリー:超低脂肪ダイエット。脂肪の摂取を総カロリーの4%以下に減らす。
- サウスビーチ:高タンパク、低糖質、高食物繊維が特徴。
- ボリューメトリクス:カロリー密度の低い食品をメインに摂取する。
- ウェイトウォッチャーズ:1960年代からある老舗のダイエット企業。健康的な食事と運動をすすめる。
- ゾーンダイエット:マイルドな低糖質ダイエット。タンパク質・糖質・脂肪の割合を3:4:3に振り分ける。
日本ではなじみが薄い名前が多いですが、いずれもアメリカでは著名な方法ばかりでして、低糖質やカロリー制限、低脂肪、バランス食など、たいていのダイエット法は網羅しているかと。
結局は、どのダイエットが優れてるってわけでもない
さて、分析の結果をざっくりまとめますと、
- どんなダイエット法でも何もしないよりはマシ。
- 開始から6カ月目の時点では、低糖質系のダイエットが最も効果は高い(平均8.73kg減)。ただし低脂肪系のダイエットも平均で7.99kgほど減っており、さほどの差があるわけでもない。
- 12カ月目の時点では、低糖質(7.27kg減)と低脂肪(7.25kg減)の差はなくなる。
- 個別のダイエット法を比べると、12カ月目の時点ではアトキンス(10.14kg減)とオーニッシュ(9.03kg減)の効果が最も高い。
- 短期的には、心理的なサポートを受けたほうが平均で3.23kgほど体重は減る。ただし長期的には心理的サポートの効果は減り、代わりにエクササイズの効果が上がる(2.13kg減)。
といった感じ。いちおうは低糖質と低脂肪ダイエットの勝利なんですが、データでは割りと微妙な差でして、長期的には「勝者なし!」って結論になりそうであります。「自分が長く続けられるダイエットこそが最強!」という普遍の真理が、あらためて科学的に確認された感じでしょうか。
そんなわけで、この研究から教訓を引き出すならば、
- 最低でも1年は続けられそうなダイエット法を選ぶ。種類はなんでもいい。
- 炭水化物カットが苦じゃないなら糖質制限を、脂質を減らすほうが楽なら低脂肪系のダイエットを選べばOK。とにかく自分が辛くならないのが大事。
- ダイエットの始めはカウンセリングを受けるのが効果的。
- 長期的にはちゃんとエクササイズを組み合わせたほうがよい。
といったところでしょうか。わたしがパレオダイエットをやってるのも、背景の考え方がおもしろかったのと、割りと苦しまずに食欲が減ったのが理由ですからねぇ。まずは自分に合ったものを選んでいただければと思います。