コンコードジュースを飲めば頭が良くなるかもしんないぞ
ポリフェノールで頭が良くなる!って話は前から有名で、以前にもブルーベリーにふくまれるアントシアニンで脳機能が改善したなんて話を取り上げたことがありました。
なかでも、ここ数年で「脳にいいんじゃない?」と言われてるのがコンコードジュース。コンコードはブドウの一種で、やたらポリフェノールが多いんですよ。
近年では研究データもちらほら出てきまして、例えば2012年の実験(1)だと、コンコードジュースを16週間ほど飲み続けた高齢者は言葉がなめらかになり、記憶力も改善したんだとか。ほかにも高齢者に効いたって実験はいくつかありまして(2)、加齢にともなう脳機能の低下にポリフェノールが効くのは間違いなさそう。
といったところで、「じゃあもっと若い人にも効くの?」ってあたりを調べたのが、近ごろ出た論文(3)であります。参加者は40〜50才の女性が25名を対象に、コンコードジュースの効果を調べたんですね。
参加者を選んだ基準は、できるだけ日常のストレスが多いこと。小さな子どもを何人も育ててたり、毎日の残業時間が多い女性だけを選んで、実験に参加してもらったらしい。
当然ながら、ストレスはヒトの認知機能を下げる大きな要素のひとつ。普段からストレスレベルが高い人ほど、コンコードジュースの効果が出やすいんじゃないかと考えたんですね。
実験では参加者を以下の2つにわけまして、
- 1日350mlのコンコードジュースを飲む
- ニセのブドウジュースを飲む(ポリフェノールはゼロ)
といった暮らしを12週間ほど続けてもらったんですな。その結果は、
- コンコードジュースを飲んだグループは、全体的に認知テストの成績が良かった
- ただし、コンコードジュースで血圧や気分などの改善はみられなかった
みたいな感じだったそうな。こういった違いが出た原因としては、
- 脳の炎症が減るから
- シナプスの柔軟性が増える
- 脳神経を毒素から守る
- 脳の血流が増える
などが考えられてますけども、いまのところ何が効いてるのかはよくわからず。ただし過去の研究を見てると、
- オレンジジュース(フラバノンやヘスペリジン)
- チェリージュース(アントシアニン)
- ココア(フラノボール)
みたいな飲み物でも認知機能がアップしてるんで、とにかくポリフェノールが多いものを飲めばなんでもよさそう。個人的には毎日ブルーベリーを食べてるんで、あえてジュースは飲まないですが、やっぱ柑橘系とベリー系フルーツは定期的に摂取するのがいいんじゃないかと。