昼間なのに眠くてたまらない!の原因は、油っこいものの食べ過ぎかもよ
「昼間なのに眠くてしかたない!」って方は多いようで、日中に眠気お覚える日本人は7割もいるとか。
脂肪を食べ過ぎると78%も昼間に眠くなる
一般的には「ただの寝不足でしょ」と思われがちですが、近ごろ出た論文(1)だと「高脂肪食のとり過ぎ」が原因の可能性もあるらしい。
これはアデレイド大学の研究で、1,815名のオーストラリア人を対象にしたもの。1年かけて全員の食生活を記録し、さらに夜は専用モニターで睡眠の状態をチェックし続けたんだそうな。
その結果はといいますと、
- 脂肪の摂取量が多い人は、少ない人にくらべて78%も昼間に眠くなる確率が高かった
- 高タンパクと高炭水化物は日中の眠気と関係がなかった
- 低脂肪食の人たちの脂肪摂取量は、平均で1日58グラムぐらい(カロリーでいうと500kcalちょい)
って感じだったらしい。かなりハッキリした差が出てますねー。
高脂肪食でホルモンバランスが乱れる可能性が
最初この研究を見たときは、「高脂肪食の人は太めが多いから睡眠の質が下がるのかな?」とか思ったんですが、データをみたらBMIの数値とは無関係だったんで驚きました。つまり、痩せ型の人でも脂肪をたくさんとると昼間に眠くなっちゃうみたい。
こういった現象が起きる理由として、研究者はホルモンバランスの乱れを想定してるらしい。
高脂肪な食事を続けると、レプチンの量が増えてグレリンの量が減る。その結果、オレキシンの作用を通じて、覚醒状態がおかしくなってしまうのだ。
以前にもちらっと書きましたが、レプチンは食欲を抑えるホルモンで、グレリンは食欲をアップさせるホルモン。両者のバランスが崩れることで、睡眠と覚醒をコントロールするオレキシンって脳内物質の働きが狂っちゃうんじゃないか、と。
さらに研究者いわく、
日中の眠気は、体にエネルギーが足りていない証拠だ。しかも、激しい眠気は高脂肪や高炭水化物食への欲求を増大させる。そして貧しい食事がさらなる眠気を生み、悪循環におちいっていく。
とのこと。怖いですねぇ。
もっとも、この論文は健康な脂肪と不健康な脂肪を区別してないんで、例えばサーモンばっか食べてる人でも同じ現象が起きるのかは不明。ただし研究者のホルモン説が正しいとすれば、どんなに健康な脂肪を食べてても昼間に眠くなっちゃう可能性は高いかも。
いずれにせよ、高脂肪食が体に良くないってデータも多いですし、よりよい睡眠を目指すためにも脂っこいものは控えたほうがよさげですな。