パーソナルトレーナーって意味あるの?
パーソナルトレーナーって意味あるの?
パーソナルトレーナーが軽くブームみたいで、私にも依頼が寄せられるケースが増えております。個人的にも「パーソナルトレーナーはいいよなー」と思ってまして、かなり昔にマイクロジムに行ってたころは、やっぱ結果が出やすいような感覚がありました。
といっても個人の感覚は当てにならないので(笑)、ちゃんとしたデータを見てみましょう。近ごろ「パーソナルトレーナーって意味あるの?」って問題をちゃんと調べた論文(1)が出まして、なかなか参考になるんですよ。
パーソナルトレーナー「あり」と「なし」の効果をくらべた
これはウェスタン・ステート・コロラド大学の実験で、46人の男女を対象にしたもの。まずは全員を以下の3グループにわけまして。
- 標準エクササイズ:アメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインに沿ったエクササイズを行う
- トレーナー付き:上と同じボリュームのエクササイズを、米国エクササイズ協会(ACE )のトレーナーつきで行う
- コントロール:なにもしない
エクササイズをしたグループは、どちらも週3のペースで運動を行い、週あたりの総時間は150分。具体的なエクササイズの内容は、
- 1日に25〜50分の有酸素運動。最大心拍数の40〜45%の範囲で始め、少しずつ65%まで増やしていく
- 標準グループの筋トレは、ベンチプレス、ショルダープレス、ラテラルプルダウン、シーテッドロウ、バイセップカール、トライセッププッシュダウン、レッグプレスなど。RPEで「きつい感じ」ぐらいの負荷を目指し、12回2セットを行う
- トレーナーグループの筋トレは、フリーウェイトとマシンを併用。バランスボールを使ったヒップブリッジ、クランチ、ロシアンツイスト、プランク。ダンベルスクワット、ケーブルロウ、ダンベルステップアップ(15cm)、プルアップなど
みたいな感じ。トレーナーグループのエクササイズも、やろうと思えば1人でも実践できる内容になってますね。
13週間の結果はパーソナルトレーナー圧勝
で、13週間後の結果です。
一見して、パーソナルトレーナーつきグループの圧勝ですねー。このほかにも、
- HDLコレステロール
- 中性脂肪
- 心肺機能(VO2max)
- 血圧
- 全体的な筋力
といったあたりでパーソナルトレーナーのほうが良い成績を出しております。結構な違いが出ましたなぁ。
いかにエクササイズを自分に最適化させるかが大事
もちろん、この実験は2つのグループで違う筋トレをしてるんで、「たんにACSMよりもACEのガイドラインのほうが優れてるって話じゃないの?」っていう指摘はあるでしょう。このへんは、まだよくわからないところです。
ただし、現時点で研究者は、
今回の実験は、個人の違いに最適化されたエクササイズの重要性を示している。これにより、トレーニングの効率や反応を高めることができる。
ってところを強調しております。私も自分の体型や体調をみつつ細かくエクササイズ内容を変えてますんで、個人に最適化されたワークアウトの重要性には共感するところであります。とりあえず、ACEのガイドラインを勉強してみるか…。