ニンジンを食うとモテるかも!という研究
ベータカロテンで魅力的に?
「ニンジンを食うと女性にモテるかも!」と思わせる実験(1)が出ておりました。
これはオックスフォード大の実験で、平均年齢21才の男性43人を対象にしたもの。実験期間は12週間で、以下の2グループにわけております。
- ベータカロテンのサプリを飲む
- プラセボ用のカプセルを飲む
ベータカロテンは、いろんな野菜にふくまれるオレンジ色の色素。含有量が多いのはニンジンで、あとはモロヘイヤとかパセリ、ほうれん草なんかも優秀であります。一般的には抗酸化サプリとして販売されてますな。
ベータカロテンで健康そうな顔色に
なんでベータカロテンに注目したかというと、この成分で顔の色に変化が起きることがわかっているから。普段からニンジンなどを多く食べる人は顔に赤みが指し、いかにも健康そうな見た目になるんですよ。
つまり研究者は、
- 健康な男ほど生存率が高くなるので、女性は健康そうな男性を好むように適応してきたはずだ
- ベータカロテンを多く摂ると健康っぽい見た目になる
- ベータカロテン=モテる!
って推測をしたんですね。
ベータカロテンで魅力度が50%上がった
で、実験後に全員の健康レベルをチェック。そのうえで66名の女性を招いて男性たちの顔写真を見てもらい、それぞれの「魅力度」を採点してもらったんだそうな。
具体的な写真の例はこんな感じ。
上段がベータカロテングループで、下段がプラセボグループ。上段左がベータカロテン摂取前で、上段右がベータカロテン摂取後の顔であります。うーん、すごい微妙な差。
ところが女性の判断には大きな差が出まして、
- ベータカロテンを飲んだ男性は魅力度が50%アップした!
という割りとハッキリした結果だったんですよ。女性は微妙な顔色の違いを感知してるんですねぇ。
とりあえずニンジンをドカ食いで
さらに、この研究では別の知見も出てまして、
- ベータカロテンを飲むと有意に顔の色が変わる
- ただし、肌の明るさには変化が出ない
- 健康そうな顔色にはなったが、実際に参加者の体が健康になったわけではない
ってあたりがおもしろいところ。あくまで見た目が向上しただけで、体の内側までが改善したわけじゃないらしい。サプリだから効きが悪かったのか、健康効果が出るまでには時差があるのか、そのへんはよくわかりません。
もちろん今回の実験は小規模ですが、過去の調査(2)でも「体内のカロテノイドレベルが高い人は魅力的に見える」みたいな結果は出てるんで、それなりに信ぴょう性は高そう。とりあえず読者諸兄におかれましては、大量のニンジンやほうれん草を摂取されることをオススメします。