やればやるほどマインドフルネスの効果は出やすくなるから頑張ろうね、という話
マインドフルネスの効果はどのタイミングで出る?
日ごろからマインドフルネスについてよく書いております当ブログ。 まだデータ不足な面はありつつも、脳力アップから若返りまでいろんなことに効くんじゃない?と言われてておもしろいもんです。
とはいえ、なんせ瞑想は地味なので続けづらいのが難点。なかなか効果を実感しにくいんで、モチベーションが上げにくいんですよね。
ってところで、新しい論文(1)は、「マインドフルネスの効果はやればやるほど大きくなるかも!」って結論になってて楽しげでした。
アスリートにマインドフルネスを試してもらった
これはマイアミ大学の実験で、100人のフットボールプレイヤーを対象にしたもの。なんでアスリートを選んだかというと、
メンタルタフネスは、アスリートにとって重要な能力だ。激しいプレッシャーがかかる競技スポーツの選手は、目の前のタスクに意識を集中させる能力の重要性を理解しているだろう。
とのこと。プロアスリートほど激しいプレッシャーにさらされるんで、マインドフルネスの効果が出やすいんじゃないか、と。ごもっともですね。
マインドフルネストレーニングを4週間
実験では全体を2つにわけまして、
- リラクゼーショングループ:筋弛緩法のようなリラックステクを学ぶ
みたいな感じで4週間ほど過ごしてもらった模様。マインドフルネスの時間は総計9時間で、そのうち週1で45分の座学、週4で1回12分の瞑想セッション、あとは自宅で好きにトレーニングを積ませたそうな。
また、この実験は、プレイヤーたちがシーズン直前を迎えた時期におこなったそうな。つまり、1年のうちでもっともトレーニングが厳しい期間でして、過去のデータでも、この季節は注意力と幸福度の低下が確認されてるんだとか。ハードなトレーニングのせいで、どうしてもメンタルのタフさが無くなっちゃうわけxすな。
マジメにやった者ほどマインドフルネスの効果が出やすい
で、4週間後にみんなの注意力と幸福度をチェックしたところ、
- 全体的にみた場合、どちらのグループも同じように注意力と幸福度の低下が起きた
- が、「マジメにメンタルトレーニングをした人」だけをより分けた場合、マインドフルネスのほうがリラクゼーションの数倍も注意力が改善していた
- 幸福度の改善レベルは、トレーニングの量に関わらず全グループが同じぐらいの改善だった
みたいな感じ。最初のころはマインドフルネスもリラクゼーションも同じぐらいの効果なんだけど、マインドフルネスのほうは、やればやるほど効果の上げ幅が増えていくみたい。
といっても1日20分を続ければOK
要するに、初期の時点で「マインドフルネスってリラックス法と同じぐらいの効果しかなくない?」と感じたとしても、地道に量をこなしていくうちに効果が出やすくなっていくわけですな。
この研究により、生まれつきのメンタル特性に関わらず、タフなメンタルは作れることを示した。プレッシャーが大きい状況下ではメンタルのタフさは低下していくが、トレーニングによって強化することができる。
ってことなんで、もし最初のころに効果が実感できなくても、頑張って続けていくのが大事。
といっても、この実験だと、トレーニングをフルにこなした参加者でも、ざっくり1日20分ずつの瞑想しかしてないので、さほどの負担でもなさそう。とにかく、地道にやってけばいつかブレークポイントが来ると思いますんで、そこまで気張っていきたいところです。