5:2ダイエットなら休日期のドカ食いでも体重が減る……かも?というパイロットスタディの話
こないだ8時間ダイエットの話をしたばかりですけど、今回もプチ断食のデータ(R)です。
これはライフエクステンション社によるパイロットスタディで、
- 休暇中の体重増をプチ断食で防げるか?
ってのが大きなテーマ。「正月太り」なんて言葉もありますが、年末から新年にかけてのホリデーシーズンに太るってのは先進国ではメジャーな世界的な現象(R)でして、「長い休暇に太っちゃう問題をどう解決するか?」って研究は割とよく見かけるんですよ。
ってことでこの研究では、45人の男女を2つのグループに分けております。
- 普通に食事
- 週に2日のプチ断食
ここで使われたプチ断食法は5:2ダイエットに近い内容になっていて、
- 1週間のうち2日だけ連続で730kcalしか食べない
- 残りの5日間は普通に好きなだけ食べる
って感じです。カロリーの制限量は普通の5:2ダイエットよりゆるめですが、2日連続ってとこは辛い感じですかねぇ。
実験は11月13日から1月3日にかけて行われまして、もちろんホリデーシーズンの最盛期ですね。この期間に5:2ダイエットをやった場合に、
- 体重の増加は抑えられるのか?
- 血圧や心拍数はどうなるのか?
といったあたりをチェックしてくれております。
でもって、52日間でどのような変化が起きたのかといいますと、
- 5:2ダイエットを行ったグループは、1.3kgほど体重が減っていた!(ただし、なぜかコントロールグループも0.4kgほど体重が減ってたりする)
- HOMA-IR(糖尿病の指標)も5:2ダイエットグループは0.18ポイント減っていた(コントロールグループは0.4ポイント上昇)
- 空腹時インスリンの量も5:2ダイエットグループは0.5ポイント減っていた(コントロールグループは3ポイント上昇)
- 中性脂肪とHDLコレステロールの比率についても、5:2ダイエットグループは0.3ポイント改善していた(コントロールグループは0.02ポイント上昇)
みたいな結果だったそうな。まぁ全体的に見れば良い成績が出ているものの、そこまで「5:2ダイエットで休暇中の体重増加が防げる!」と言い切れるほどの効果じゃないですな。
というか、この実験だとコントロールグループも0.4kgほど体重が減ってたりしますんで、なんか全体の参加者にカロリー摂取量を減らすような力が働いてたのかなー、という気もしますね。ここらへんが謎なので、今回の結果をどう見ていいかは難しい感じ。
まぁ先行研究なんかを見てると、2018年のメタ分析(R)なんかだと「5:2ダイエットで平均5〜13%の体重減が望める」って結論なので、おそらくカロリーのコントロールツールとしては使えるはず。ホリデーシーズンのドカ食いを食い止める手段のひとつとしては使ってもいいのかも。
ってことで、今後、長期休暇などでドカ食いの危険があった場合は、5:2ダイエットのことを思い出してみてはいかがかと。そんなに難しい手法でもないですしね。