今週半ばの小ネタ:現代人が簡単に幸せになれる方法、人生に意味を感じるには『所属感』、砂糖が多いものばっか食べてると………
ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。
現代人が簡単に幸せになれる方法
まずはシカゴ大学の研究(R)で、「現代人は簡単に幸せになれる方法を実践してない!」みたいな内容になってます。
その「簡単に幸せになれる方法」がどんなものかと言いますと、
- まったく見知らぬ人に街中で話しかける!
だったんだそうな。通勤中の駅やら買い物のレジ待ちなどで、もっとガンガンに話しかけた方がいいよ!ってのが、この論文の結論なんですよ。
具体的には、この研究では9つの実験を行なってまして、たとえば公共交通機関を使っている人を対象にしたものでは、参加者を3つに分けてます。
- いつもどおり通勤する
- 見知らぬ人に話しかけるよう努力する
- ひたすら人を目を合わせずに通勤する
その後で、みんなにどんな気分の変化があったかを尋ねたところ、こんな結果になりました。
- みんな最初は「知らない人に話しかけるなんて最悪でしょ」と答えた
- ところが実際には、積極的に話しかけた方が幸福度が上がった
だったそうです。うーん、人見知りバリバリな私にはかなりチャレンジングな話ですが。
研究チームいわく、
電車で見知らぬ人とコミュニケーションを取るのは、もちろん親しい友人ほど長期的なメリットをもたらすわけではない。しかし、それでも実験の参加者たちは有意にポジティブな感覚の量が増えていた。
とのことなんですが、やっぱ勇気がいる話ですなぁ……。
人生に意味を感じるには『所属感』が欠かせない
「人生には意味があるんだ!」って感覚は非常に大事だよねーってのが、近年の心理学の結論であります。そりゃあ「人生は無意味だ!」とか思ってたら何のモチベーションもわかないですもんね。
ってことでブリガムヤング大学の研究(R)は、「人生に意味を感じるには『所属感』が欠かせない!」みたいな話になってました。
ざっくりどんな実験かと言いますと、参加者を3つのグループに分けてます。
- 目を閉じて、自分が何かのグループに所属しているところを想像する
- 目を閉じて、誰か親しい人にどんな価値があるかを考える
- 目を閉じて、自分が誰かを助けているところを想像する
で、そこから全員に「人生の意味感は変わった?」と尋ねたら、何かのグループに所属しているところを想像したグループが明らかに成績が良かったんだそうな。
研究チームいわく、
他者の集まりにフィットしている感覚が、意味のレベルを向上させるのだ。
とのこと。なんでもいいので、とにかく自分を受け入れていくれるようなコミュニティを見つけようぜ!ってことっすな。まぁ基本的に人類はみなマイルドヤンキーみたいなところがありますからね。
砂糖が多いものばっか食べてると、食事が楽しくなくなるぞ!
最後はミシガン大学などの研究(R)で、「砂糖が多いものばっか食べてると、食事が楽しくなくなるぞ!」ってのが結論。砂糖をとるほど食事から得られる喜びは減るのではないか、という話ですな。
といっても、これはまだショウジョウバエを使った実験でして、虫たちに大量の砂糖を与えまくったらどうなるか?ってのを調べております。
ハエを調べてどうなるんだ!と思われる方もいるかもですが、実は虫たちの反応は人間にかなり近いものがありまして、糖と脂肪をとれば同じようにドーパミンが分泌されるんですよ。なので、ショウジョウバエを使うのは割と普通のことなんですな。
で、どんな傾向が確認されたかと言いますと、
- 砂糖を食べれば食べるほど、ショウジョウバエたちは甘みを感じる能力を失った!
だったそうです。研究チームいわく、
砂糖を取りすぎたハエは味覚が変化した。この現象は、最終的にカロリーの過剰摂取と肥満につながっていく。このような現象は、ヒトや他の動物でもおなじみのものだ。
ってことで、砂糖の取りすぎによる味覚の変化で肥満が起きるんじゃないの?ってメカニズムを提唱されておりました。
確かに、ジャンクフードばかり食べてると、どんどん普通の野菜が味気なくなっていったりしますので、なかなかあり得る話だなーとか思うわけです。