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今週の小ネタ:好かれる会話、ネガティブな記憶を消す方法、善行を増やす方法

Summary


ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

  

 

 
他人に好かれたきゃとにかく相手に自分のことを話させよう!

まずはハーバード大学の研究(R)で、「他人に好かれたきゃとにかく相手に自分のことを話させよう!」という結論の論文になってます。

 

 

具体的には117人の男女を対象にした実験で、全員を2つのグループに分けてます。

 

  1. 「大統領の性格についてどう思うか?」をしゃべってもらう
  2. 「自分がどんなキャラだと思うか?」をしゃべってもらう

 

でもって、その間に参加者の脳をスキャンしたところ、こんな結果が確認されました。

 

  • 自分について話した参加者は、脳の報酬系がガンガンに活性化していた!

 

報酬系はヒトに快楽をあたえる脳のエリアで、目標を達成したとき、美味いものを食べたとき、気になる異性をゲットしたときなんかに活性化することが知られております。つまり、「"自分のことを話す"のはそれ自体が快楽なのだ!」ってことですな。

 

 

「自分が話すのではなく相手に話させましょう」ってのは良く聞くアドバイスですが、これが脳科学的にも正しいんだよーってのは、覚えとくといいかもしれません。

 

 

 

ネガティブな記憶は消えないがマスキングはできる

次はテキサス大学の研究(R)で、「嫌な記憶を押さえつけてくれる神経が見つかったよー」って内容になってます。

 

 

で、まずは結論から引用しちゃうと、

 

記憶の消去訓練は、もともとの嫌な記憶を消してくれるわけではない。その代わり、オリジナルの嫌な記憶と競合するような新たな記憶を作り出しているのだ。

 

この研究で示したのは、人間の海馬には「恐ろしい記憶」と「新たな記憶」の2つが共存しあい、状況によってどちらの記憶が表面に現れるかが決まる、ということだ。

 

みたいになります。「消去訓練」ってのは、このブログでたまに出てくるエクスポージャーなどのことで、「あえて自分を恐怖にさらして慣れていく」みたいなやり方のことです。「蜘蛛が怖い!」みたいな人には、本当に小さな蜘蛛を腕に乗せてみたりとか。

 

 

この方法は不安症にはとても有効なことがわかってるんですけど、なかには「消したはずの嫌な記憶がよみがえってきた!」みたいなことも起きることが知られてたんですね。それはなぜだろう?ってとこを調べたのが、今回の実験になります。

 

 

具体的にはマウスを使った実験になってまして、

 

  1. マウスたちを小さな箱に入れ、その後で身体には害のないレベルのショックを与える
  2. マウスが「箱は怖い!」ってのを学習した後で再び同じ箱に入れるが、今度はショックを与えない(エクスポージャーと似た条件を設定したわけですな)
  3. 消去訓練が終わったマウスの脳を調べる

 

みたいになってます。すると、マウスの海馬には「嫌な記憶を押さえつけるニューロン」が見つかりまして、こいつが活性化してるときだけ嫌な記憶のぶり返しがなくなったそうな。

 

 

まぁこの知見を現実に活かすのは結構ムズいんですけど、「ネガティブな記憶は”消す”のではなくて、新たな記憶と競合させるものなのだ!」って知識は覚えとくと便利かもしれません。

 

 

 

良い行いの割合をアップさせる手頃な方法

最後はミドルセックス大学の研究(R)で、「どうすれば人に良いことをさせられるのか?」みたいな話をテーマにしています。

 

 

具体的には5つの実験で構成された論文で、およそ3,000人に対して「ボランティア団体への寄付額を増やすにはどうすればいいのか?」ってとこを調べてます。それで何がわかったかと言いますと、

 

  • 寄付の前に「この状況で社会的に正しい行為とはどのようなものだと思いますか?」や「この状況で個人的に正しいと思える行為はどのようなものですか?」と尋ねるだけで寄付金の額は上がる!

 

だったそうです。かなり単純な介入ですけど、その効果はなかなかのものがありまして、

 

  • 寄付の前に「正しい行動とは?」と言われたグループは、それ以外のグループよりも寄付金の額が39〜47%ほどアップした!

 

って結果が出てたりします。これはかなりの差ですわな。

 

 

ってことで私も、これから寄付をするときには「この状況で正しい行動とは?」と思い出してみることにいたします。どうぞよしなに。


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