人工甘味料は無罪?「カロリーゼロでも太るのか?」問題のメタ分析が出たよー
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/12/blog-post_23.html
「カロリーゼロでも人工甘味料は太る!」って説は昔からありまして、「『カロリーゼロ』はかえって太る! 」なんて本も出ております。
ただし、その根拠の多くは観察研究がもとになってまして、「人工甘味料で太るんじゃなくて、たんに太った人ほどゼロカロリーの商品を買うケースが多いだけじゃないの?」って反論も多かったんですよね。くわしくは、
などをご参照くださいませ。
ところが、ついに2015年11月に人工甘味料の系統的レビュー(1)が行われまして、ようやく「カロリーゼロでも太るのか?」問題にまともな回答が出たんですよ。系統的レビューは、過去に行われた実験データを選別して大きな結論を出す研究方法でして、科学的な証拠としては信頼度が高いんですね。
これはブリストル大学の論文で、228件の人体実験と90件の動物実験データを調査したもの。その結果を引用しますと、
科学的なデータは、カロリーゼロの甘味料で体重と総摂取カロリーの両方が減ることを示している。この効果は大人でも子どもでも変わらない。水との効果を比べた場合でも、カロリーゼロの甘味料のほうが体重が減る可能性がある。
とのこと。人工甘味料はダイエットに役立つ!との結論であります。水よりもカロリーゼロ飲料のほうがダイエットに役立つってのは、正直おどろきましたねー。
さらに「人工甘味料は太る」説については、
ヒトを対象にした大規模な介入実験を精査した結果、「カロリーゼロで太る」との説には何ら根拠がないことが明らかになった。この現象は、大人や子ども、肥満や普通体型、男女などの差に関わらない。
だそうです。バッサリ切り捨ててますね。
そんなわけで、肥満に関しては「人工甘味料は無罪!」って結論でよさげ。もちろん人工甘味料には他の問題も指摘されているんで油断は禁物ですが、体重管理のテクニックとして使うぶんには問題ないでしょう。個人的には、腸内環境を荒らす可能性が解決されない限りは、あんまり飲まない方針ではありますが。