寝る前に糖質をカットすると運動能力が激しく上がり、体脂肪もガッツリ減るみたいですぞ
「寝る前の糖質を減らすとガッツリと体脂肪が減る!運動能力が上がる!」って論文(1)が出ておりました。
ロウスリープテクニックの効果は?
これはフランスのスポーツ体育研究所による実験で、21名のアスリートを対象にしたもの。全員を以下の2グループにわけて、それぞれ異なる食事パターンを実践してもらったんですね。
- 1日に体重1kgあたり6gの炭水化物をとる。ただし、午後のハードなトレーニングをした後は翌朝まで糖質をカット。
- 1日に体重1kgあたり6gの炭水化物をとる。午後のハードなトレーニングをした後も糖質をとる。
つまり、両グループの1日の糖質摂取量は同じにそろえて、タイミングだけを変えたわけですね。夜に糖質を抜くのはアスリートの世界では有名な方法で、俗に「ロウスリープテクニック」などと呼ばれております。
で、その後、全員には以下のトレーニングをこなしてもらったんですね。
- 午前の軽いトレーニング:最大心拍数の60%で60分のサイクリング。
- 午後のハードトレーニング:最大心拍数の80%で5分のサイクリングを8セット。
持久力アップ!体脂肪減少!
そして3週間後の結果は、
- ロウスリープグループは…
- 運動の持久力が最大15 %もアップ!(普通に炭水化物を食べたグループは最大9.3 %の増加)
- ピーク時のパワーが最大で19%もアップ!(普通に炭水化物を食べたグループは最大12.4 %の増加)
- 体脂肪が実験前から8.66%も減少!(普通に炭水化物を食べたグループは2.6 %の減少)
- 筋肉の減少は特に見られなかった
といった感じになっております。運動能力が大幅に上がって、体脂肪がガッツリ減ってますねー。参加者が少ないのでハッキリは言えないものの、ロウスリープテクニックが持久力アップと体脂肪減少に効くのは間違いなさそうであります。
糖質のタイミングを変えるとミトコンドリアがやる気を出す
もちろん、これは「糖質制限が運動とダイエットに効く!」って話じゃないのでご注意ください。糖質制限は運動と相性が悪いうえに目立ってダイエットに効くわけでもないことがわかっておりまして、この実験のポイントは、あくまで糖質の摂取タイミングが大事だよって話であります。
こういった現象が起きる理由は、ざっくり言うと以下のような流れがあるからです。
- トレーニングの後に糖質をとらない
- すぐに使えるエネルギーがないのでミトコンドリアが慌てる
- ミトコンドリアが代謝を上げるように指令を出す
- 全身の機能が活性化する!
要は体に軽いストレスを与えてあげることで、ミトコンドリアが普段よりやる気を出すわけですね。かわいい奴です(笑)
まとめ
そんなわけで、定期的にエクササイズをしている方は、試しに寝る前は糖質をとらないようにしてみるといいかも。もっとも、いっぽうでは寝る前の炭水化物は睡眠の質を上げる!って話もあるんで、どっちを優先するかは難しいところです。
- 運動優先の場合は寝る前の糖質はカット!
- 睡眠に問題がある人は寝る前に糖質をとる!
みたいな使いわけをしていくのがいいかもしれませんねー。