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スマホで生産性とメンタルが悪化する理由「現代では人間の注意力こそがもっとも重要な資産だから」

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ここ数年で「現代人のスマホ依存がヤバい!」って話をよく見かけるようになりまして、関連データをスクラップしてたら結構な量になったんでメモしておきます。

 

 

情報社会では人間の注意力こそがもっとも重要な資産である

スマホ依存の研究で有名なのは2010年にメリーランド大が行った実験(1)で、試しに200人の生徒に24時間のデジタル断食をさせたところ、大半が不安や焦りといった禁断症状をうったえたとか。すごいもんですねぇ。

 

 

このほかにも当ブログでは、

 

 

なんて話を取り上げております。スマホを使い過ぎるとデブになり、他人に共感できなくなり、いつも時間に追われてる気になっちゃうかもしんなわけですね。もちろんスマホ自体に罪はないものの、うまく付き合わないとエラいことになっちゃうのは間違いなさそうです。

 

 

こういった現象が起きるのは、単純にスマホで注意がとぎれるから。マルチタスクの害については何度か取り上げているとおりでして、ヒトの脳は同時作業ができるように作られていないんですな。

 

 

というと大した問題じゃなさそうにも感じますが、思ったより深刻な話だったりします。というのも、2011年の実験(2)ではマルチタスクで脳の短期記憶がダメージを受けることがわかってまして、結果としてつねに刺激を求める誘惑に弱い人間になっちゃうそうな(3)。マルチタスクが人間のセルフコントロール能力を下げるわけです。

 

 

近年の心理学では、セルフコントロールこそが最も大事な能力だと言われてまして、目先の欲望を追わない人のほうが結果的に幸せになれるとのデータも出ております。セルフコントロールは瞑想やエクササイズによって鍛えられますが、スマホによるマルチタスクが能力の向上をさまたげちゃうんですね。

 

 

ノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモンさんが、「情報量が激増する社会では、人間の注意力こそがもっとも重要な資産になる」と指摘したのはもう30年も前の話。まさにその通りの事態が起きてますねー。

 



 

 

 スマホで不安やうつ症状、恐怖症が悪化する

もうひとつ深刻なのが、スマホとメンタルヘルスの問題であります。

 

 

たとえば2013年の実験(4)では、318人にスマホの利用度と心理状態をたずねたところ、SNSやゲームにハマっている参加者ほど社会不安とうつ病傾向のレベルが高いとの結論。2011年の研究(5)でも似たデータが出ていて、ネットの利用時間が長い学生は、うつ症状や不安、攻撃性、恐怖症といったネガティブな精神状態になるケースが多かったそうな。スマホでネットやSNSを使うことが多い方は要注意であります。

 

 

スマホがメンタルヘルスを損なう原因については諸説ありますが、

 

 

といったあたりが有力視されております。特に近年では「FOMO(SNSに取り残される不安)」なんて専門用語まで出てきまして、ちょっとした現代病みたいになってますな。

 

 

さらに2011年の研究(5)もおもしろくて、家に帰ってからもスマホを使い続ける人は仕事のストレスが回復されないんだそうな。電子メールやSNSのせいで心理的に仕事とプライベートが切り離されず、おかげでワークライフバランスが崩れちゃうみたい。この問題は、自宅作業が多いわたしも悩みどころです。

  

 

1年のデジタル断食をしたライターもいる

近ごろはライターの間でも「いまはデジタル断食が熱い!」って風潮がありまして、たとえば「minimalism」の著者は自宅からネット回線を取っ払ったら逆に仕事がはかどるようになったとか。ほかにも25日のデジタル断食を試した作家がいたり(6)、1年もネットを使わない暮らしをしてみたライターがいたりしますが(7)、いずれも「やってよかった!」との感想を残しておられます。

 

 

ちょっとうらやましくはあるものの、わたしのような泡沫ライターが実践したら仕事がなくなりそうなのが難点ですね(笑)。ただし、ある研究によれば、マルチタスクを止めて1つの作業に30〜50分ほど集中し続けるだけでも脳はリフレッシュされるらしいんで、ヒマを見ては瞑想散歩をしてみるだけでも良さそうではあります。わたしも夜中にはPCを使わないようにしたいんですが、なかなか難しいもんですねぇ。

 


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