メンタルが強くなるかもしれない脳のトレーニング法、それは「デュアルN-Back課題」
https://yuchrszk.blogspot.com/2016/02/n-back.html
「ワーキングメモリは大事!超大事!」という話を何度か書いている当ブログ。ワーキングメモリは短い間に情報を処理する能力で、仕事や勉強に欠かせないのはもちろん、人生の質にも関わってくると考えられております。
で、新しく出た論文(1)を見てたら、ワーキングメモリが向上するとメンタルも強くなる!って結論になっておりました。頭の良さだけでなく、メンタルヘルスにもワーキングメモリは大事らしい。
これはゲント大学の実験で、不安症に苦しむ学生13名を対象にしたもの。ワーキングメモリを鍛えるために、半分の学生には「デュアルN-Back課題」と呼ばれる脳トレをしてもらったんですね。
「N-Back課題」は昔からIQを上げるために使われてきた方法で、その効果はかなり実証ずみ。試してみたい方は「本当に頭が良くなる脳トレ『Brain Workshop』」をご参照ください。
実験期間は15日で、学生たちは1日15分ずつのトレーニングをした模様。そのあとで全員の脳波や不安レベルを調べたところ、
- 「デュアルN-Back課題」が上達した学生ほど
- 不安が大幅に減った
- シータ波とベータ波の比率が減った(=リラックス状態が増した)
- ストレスが大きい環境でも集中力がとぎれなくなった
といった違いが出たらしい。つまり、
- 「デュアルN-Back課題」でワーキングメモリが向上
- 短時間に大量の情報を処理できるようになる
- 集中力が増す
- 精神に余裕が出てくる
- 不安が減少!
って流れですね。研究者いわく、
注意力のコントロールができないと、あらゆる作業がうまくこなせなくなってしまう。その結果、心配や不安は増大し、考えすぎの悪循環にハマってしまうのだ。
とのこと。注意力の有無がメンタルヘルスにもつながってるんですなぁ。
そんなわけで、脳力アップやメンタルヘルスのためにも、ワーキングメモリの向上は有効っぽい。もっともいいトレーニング法は「デュアルN-Back課題」でしょうが、ほかにも運動や木のぼり、瞑想なんかも使えそうであります。マジメに「デュアルN-Back課題」を続けてみようかなぁ…。