ビタミンDで睡眠の質がガッツリ改善するかもだ!
ビタミンDでぐっすり?
当ブログでは、よくビタミンDについて書いております。大昔はたいして重要視されてなかった栄養素なんですが、ここ十数年で一気に研究例が増えまして、いまや立場が完全に逆転。最近ではイギリス政府もビタミンDのサプリは使えるよ!なんて勧告を出してたりとか。
それぐらい重要なビタミンなんですけども、今度は新たに「睡眠にも効くよ!」っていうおもしろい論文(1)が出ておりました。
50,000IUのビタミンDを2週間おきに飲む
これはイランで行われた実験で、参加者は20〜50才までの男女93人。選抜の基準としては、「そこそこ睡眠の質が悪いけど完全な睡眠障害ではないレベル」の人をチョイスしたみたい。
具体的には、寝付きが遅いとか、睡眠時間が1日5時間ぐらいとか、昼間にやたら眠くなるとか、それぐらいのレベルです。これぐらいのレベルなら、かなり世間的にも多そうですな。
で、実験では参加者を2つに分類してます。
- 2週間ごとに1日だけ50,000IUのビタミンDを飲む
- 2週間ごとに1日だけプラシーボ薬を飲む
1日で50,000IUってかなりの量ですけど過剰摂取にならないんすかね(いちおう現時点でのセーフラインは1日10,000IUぐらい)。2週間に1回ぐらいならいんだろうか…。
ビタミンDを飲んだら睡眠時間が増えた!
実験期間は8週間で、終了後に参加者の眠りがどう変わったを「ピッツバーグ睡眠質問票」などで調べたところ、ビタミンDを飲んだグループは、
- ピッツバーグ睡眠質問票のスコアが2.7ポイントアップ!(プラシーボは0.7)
- 睡眠時間が平均6.5時間に!(プラシーボは5.2時間)
- 眠りに落ちるまでの時間が33分に!(プラシーボは59分)
って違いが出たそうな。なんか、思ったより違いが出たなーって印象ですね。睡眠時間が6時間台まで復旧してるのは素晴らしいんじゃないでしょうか。
なぜビタミンDで睡眠が改善するのか
なんでビタミンDで睡眠の質が上がるのかといえば、一説には炎症が関係してるっぽい。もともと睡眠の質が悪い人ってのは体内の炎症レベルが高いことがわかってまして、この問題をビタミンDが解決してくれるみたいなんですよ。
また、もうひとつの説として考えられるのは、ビタミンDが脳の睡眠センターに直に効いてるんじゃないか?というもの。実際、ビタミンDが脳の働きに欠かせない栄養素なのは有名ですし、脳にビタミンDのレセプターがあることもわかってるんですよね。
どっちもありそうな仮説なんですが、なにせビタミンDと睡眠の関係を調べた研究は今回が初なんで、もうちょいデータが出てこないとなんとも言えないとこではあります。しかし、今回の実験はわりと質もいいですし、2014年に書いた「不眠に効くサプリ5選」も、そのうち改定する日が来るのかもですな。