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癌と心臓病リスクが激しく低下!通勤は自転車が最強説リターンズ

Bicy

  

 自転車最強説リターンズ

2016年に「自転車通勤最強説」ってのを書きまして、その内容は、チャリ通をしている人は車の利用者にくらべて体脂肪が低いよー、といったもの。自転車は思ったよりNEATを増やす効果があるので、自然と体型が改善してくわけですな。

 

 

で、またも新たに自転車最強説を裏付けるデータ(1)が出まして、チャリで都内を移動しまくってる私はウハウハしております。

 



 自転車通勤を5年追いかけた

これはBMJに掲載された論文で、平均年齢53才の男女263,450人を対象にしたもの。みんなの通勤手段をチェックしたうえで、まずは全体を5つのグループにわけたんですな。

 

  1. 非活動的:車か電車を利用
  2. ウォーキング:徒歩通勤のみ
  3. ミックス:徒歩+車または電車
  4. サイクリング:ほぼ自転車のみ
  5. 非活動的サイクリング:自転車と車または電車を併用

 

 そのうえで参加者を5年にわたって追跡調査しまして、健康レベルにどんな違いが出るかをみたわけです。

 

 

 自転車通勤で総死亡率が激減

その結果がどうだったかというと、非活動的な通勤とくらべて、自転車を使った場合は、

 

  • 総死亡率が41%減!
  • 心疾患リスクが52%減!
  • 癌の発症リスクが45%減!
  • 癌の死亡率が40%減!

 

って感じだったそうな。うーん、思ったよりいい数字。

 

 

いっぽうでウォーキングには総死亡率の変化が見られず、心疾患リスクの低下だけがみられたとのこと(27%減)。さらに自転車と電車を組み合わせた場合は総死亡率が24%低下し、癌の発症リスクは36%減。徒歩+電車の場合はとくに変化がなかったとのこと。つまり、自転車を取り入れたほうが総死亡率が下がりやすいわけですね。

 

 

というと、「自転車を使うような人は健康意識が高いんじゃない?」って疑問が出そうですけども、もちろんタバコや酒、エクササイズ量、食事といった要素は調整されております。これらの要素を省いたうえでも、やっぱり自転車の効果は残るわけっすな。

 

 

ちなみに、当然のことながら、自転車でもウォーキングでも、通勤の距離が長くなるほど病気の発症リスクは低下する傾向があったとのこと。自転車のほうが運動の強度が高いぶんだけ、徒歩よりもメリットがデカくなりやすいみたい。そりゃそうでしょうな。

 

 

まとめ

研究者いわく、

 

自転車通勤には、さまざまな健康メリットと相関がみられた。徒歩通勤も心疾患リスクの減少と相関があった。これはまだ相関関係の段階だが、今回の発見は、政府が自転車を使った活動的な通勤を促進すれば、国民の健康が改善される可能性を示している。たとえば、自転車の専用レーンを作ったり、レンタル自転車を広めたり、といった施策だ。

 

ってことで、自転車通勤を激しく推しておられました。

 

 

もちろん「会社が遠すぎて自転車なんか使ってられないよ!」といったご意見もありましょうが、その場合は、いつもより遠い駅までチャリをこいで、そこから電車に切り替えるような工夫をしてみてはどうかと思う次第です。目安としては、20〜30分ぐらいの走行でたどり着ける駅を選ぶとよいかと思われます。

 

 

私の場合も、都内であればわりとどこでも自転車で行っちゃうので、この研究には盛り上がりました。もうちょいいい自転車買おうかしら。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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