ニキビに本当に効く治療法ってなんなのよ?のメタ分析が出たぞー
ニキビってのは難しい症状なわけです。たんにアクネ菌の繁殖で起こるものならわかりやすいですが、なにせ人間のお肌には体調とメンタルの状態がすべて反映されるんで、近ごろは「ニキビは心の病気だ!」って考え方もあるぐらい。なかなか「これ!」といった解決策はないのが現状なんですよね。
そんな状況下、「ニキビ治療のベストは何かを調べたよ!」って論文(1)が出まして、かなり徹底的にチェックしてくれておりました。
これはオランダの聖ラドバウド大学医療センターによる研究で、2000〜2007年に行われたニキビ治療研究から1476件を選び出し、さらにデータの質がそこそこ高めな33件を抽出。1404人分のデータをまとめたメタ分析になっております。
その点では信頼度は高いんですが、いまんとこ個別の実験の質がわりと低いもので、そこまでハッキリしたことは言えない感じ。そこらへんをお含みおきいただいたうえでご覧ください。
さて、まず前提として、この研究では「内服抗菌剤」による治療は省いております。たとえば、ビブラマイシンやミノマイシンのような内服薬には、ある程度の効果があることはわかってるんですけども、この手の薬って薬剤に強い菌を生み出しやすい欠点があるし、副作用も起こしやすい傾向があるしで、「できれば使いたくないなー」って意見も多いんですよ。
ってことで。ここでは内服薬以外の方法として、
- レーザー治療
- 光治療
- ケミカルピーリング
- マイクロニーディング(細かい針で肌を刺しまくる治療)
- 皮膚剥離術
などの効果をチェックしております。いずれも肌の表面を剥がして再生をうながすタイプの治療法っすね。
では、分析の結果なにがわかったかと言いますと、
- もっともエビデンスが多かったもの
- グリコール酸 (10-40%)
- まあまあのエビデンスだったもの
- アミノ酸ピーリング(20-60%)
- インテンス・パルス・ライト (400–700nm と 870 – 1200nm)
- ダイオードレーザー (1450nm)
- 効果がよくわからんもの
- 色素レーザー (585-595nm)
- 意味がないもの
- マイクロニーディング
って感じだったそうな。もっとも評価が高いグリコール酸はケミカルピーリングに使われる薬剤の一種ですね。美容界でもよく使われてるんだけど、日本だと10%以上の商品って売ってないはずなんで、毎度おなじみiHerbでグリコール酸クリームを買うしかないかなーと思う次第です。
ただ、グリコール酸って使い方を間違えると肌があれまくるんで、なかなか「ぜひ試してみよう!」とは言いづらいんですよね……。その意味では、やっぱまずは食事の改善からスタートする方が無難だとは思いますが。