どうしても仕事のストレスが解消できない!を解決する3つのポイント
新しいことを学んでストレス解消
「超ストレス解消法」ではとにかくいろんなメンタル改善テクを紹介してるんですけど、近ごろ「あれも入れておけばよかったなー」と思ったのが「なんか新しいことを学ぶ」っていうストレス解消法であります。
これは2018年3月に取り上げた論文の話でして、ざっくりおさらいすると、
- 200人のサラリーマンを対象にした実験で、「普通のリラックス法」と「仕事に関する新しい方法を学ぶ」の効果を比較した
- すると、新しいことを学んだグループのほうがストレスに強く、非倫理的な行動もしなくなった(会社の備品をパクるとか、同僚にいじわるをするとか)
みたいな感じです。ここでいう「新しいこと」ってのは、
- 仕事の範囲が広がるような知識を学ぶ
- あえて頭を使うような作業に取り組んでみる
- いままでやったことがないような仕事の方法を試す
みたいなことです。こと仕事のストレスに関しては、こういったチャレンジをしたほうが普通のリラックス法(散歩とか)より効果が高かったというんですな。おもしろいですねぇ。
新しいことを学んでエネルギーがもどる理由
こういった現象が起きる理由にはいろいろあるんですが、よくある説明としては、
- 新しい学習によってストレス源となる問題が解決しやすくなるから
- 新たな情報を得ることで自己効力感が生まれ、ストレスに強くなるから
- なにか前に進んでいるような気分になり、モチベーションがアップするから
といったところが挙げられております。あえて学習をすることで前向きな感覚が育つんだってことですな。
ちなみに、医学研修生を対象にしたジョンズホプキンス大学の実験(1)でも似たような結論が得られていて、「仕事に必要な新しい情報を学ぶ」ってのを意識した者ほど燃え尽き症候群にハマらなかったらしい。また、周囲の人も同じように新しいことを学んでいると、さらにストレス解消の効果がアップしたそうで、これまたおもしろいもんです。
新しいことをストレス解消法にするための3ポイント
で、この論文には、「新たな方法を学んでストレスを解消するには?」ってところも述べられてておもしろいです。具体的に紹介しますと、
1 リフレーミング
とりあえず最初のステップでは、ストレスに対する自分の心持ちを変えてみる。たとえば「あー、この仕事は辛そうだなぁ。嫌だなぁ」と思ったら、「こりゃ大変だけど、新しいことを学ぶチャンスだな!」と自分に言い聞かせてみるイメージっすね。
子どもだましのように思えるかもですが、自分に強引に言い聞かせてみるだけでも、実際にストレスの悪影響が下がるというからおもしろいもんです。
2 仲間をインプット源にする
ひとりで何かに取り組んでもいいんだけど、できれば「他人」から新たな情報を引き出すようにするとさらに吉。たとえば、仲がいい同僚に「こんな問題をかけてるんだけどさぁ」と持ちかけてみて、新しい解決策やヒントを引き出せないか試してみるイメージっすね。
3 リキャスティング
「新しいことを学ぶ」って行為を、「そもそも休憩の一部なのだ!」と考え直してみること。ただの精神論に見えそうですが、実際にこれだけで心理的なエネルギーがもどったケースは意外と多いらしい。人間は単純なもんですな。
そんなわけで、「休憩に何をしようかなー」と思ったら、「じゃあ新しいことでもしてリフレッシュするかー」ぐらいに考えてみると良さげ。これまたジョブクラフティングの一貫として使えそうなテクニックですなー。