筋力をガッツリ増やしたい人には「ピリオダイゼーション」がいいよ!ってなメタ分析
当ブログでは、たまーに「ピリオダイゼーション」って筋トレテクを取り上げてるわけです。
簡単に言えば「トレーニングの負荷やセット数を細かく調整していく」という手法のことで、具体的な実践法は「サンパウロ大学式ピリオダイゼーション」をご参照いただければと。
この手法、一般的には「なんか筋肉が増えにくくなったなー」や「とにかく筋力をアップさせたい!」といった人に効果があると考えられてまして、それなりに昔からデータもあっていい感じなんですな。
ってところで新しいデータ(1)では、さらに「ピリオダイゼーションはやっぱり使える!」とお墨付きを出すような内容になってていい感じでした。
これはアラバマ大学の研究で、過去の筋トレ研究から精度が高い18件のデータをまとめたメタ分析になっております。わりと信頼感がありますねー。
で、この論文であつかってる「ピリオダイゼーション」の方法は様々なんですけども、だいたいは以下のような感じです。
- 1週目は1RMの70%で8回を5セット
- 2週目は1RMの75%で5回を5セット
- 3週目は1RMの80%で3回を5セット
- 4週目は1週目より少し重い負荷で8回を5セット
ほかにもピリオダイゼーションのやり方はいろいろありますが、とりあえずこれがベーシックじゃないでしょうか。
それでは分析の結果がどうだったかと言いますと、
って感じです。簡単に言えば、ピリオダイゼーションは普通の筋トレよりも”まぁまぁ"優秀だよ!ってことですな。
でもって、さらに細かいポイントをならべて行くと、
- ピリオダイゼーションは筋肉量のアップに効きやすい
- 筋トレの経験がない人ほどピリオダイゼーションのご利益を得やすい
- 長期間ピリオダイゼーションを続けるほど効果の出方は大きくなっていく
- ピリオダイゼーションを頻繁に行うほど筋力は高くなりやすい(これは当たり前っすね)
って感じです。これまでのRCTでもちょくちょく確認されてきた内容ではありますが、ちゃんと大きな結論が出たのは喜ばしいですねぇ。
ただ、このデータにもやはり難点はありまして、
- どうにも出版バイアスがそこそこありそう
ってところが出ちゃってるんですよ。つまり「ピリオダイゼーションに有利な論文しか出版されてないんじゃない?」って可能性はかなりありまして、そこらへんをさっぴいたら効果量はもっと減りそう。
まぁそれでも「ピリオダイゼーションが有利」って結論には変わりはないものの、その効果については「もうちょい大したことがないかもなー」ぐらいに考えたほうが良さげ。
そんなわけで、私は今後もピリオダイゼーションを使っていくつもり。もちろんトレーニングボリュームや負荷よりも大事な要素じゃありませんけど、それなりに使えるテクニックだろうと思われます。