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米国心臓協会が勧める「運動で正しく心肺機能を高めるためのガイドライン:のお話

 

このブログの読者さんであれば、日ごとのタバタ式ノルウェイ式などで心肺機能を高めているものとお察しします。

 

 

心肺機能の大事さはもはやいうまでもなく、この機能が高い人ほど早期死亡率は下がる傾向があるのはご存じのとおり。さらに近年では、「結局のところ心肺機能は鍛えれば鍛えるほど良い!(アスリートレベルまで鍛えてもデメリットはない)」って傾向も確認されてまして、とにかく有酸素運動にいついては生涯にわたって高みを目指し続けるしかないわけです。

 

 

が、そうは言っても、慣れない有酸素運動をいきなりやりすぎたら逆に体が壊れるのも間違いないところ。私もやったことがありますが、オーバートレーニングになるとメンタルはやられるし、風邪を引きやすくなっちゃうしで、せっかくのエクササイズが逆効果になることも十分ありえるわけっすね。

 

 

そんなわけで、エクササイズの負荷レベル調整は非常に大事なわけですが、この問題について役立つ論文(R)が出ておりました。

 

 

このデータは、心肺機能に関する信頼のブランド「Circulation」(米国心臓協会のジャーナル)に掲載されたもので、米国心臓協会の研究チームが300以上の先行研究をレビューして、「エクササイズの正しい負荷のあげ方とは?」などの問題について、現時点でハッキリ言えそうなことをまとめてくれたんですよ。

 

 

で、まずはそこでわかった大きな結論から申し上げますと、

 

  • 定期的な運動による体力の向上は、"大多数の人”にとって、リスクをはるかに上回る効果がある
  • が、体調が悪い人や心臓に問題がある人の場合は、負荷の高い有酸素運動をすると心臓病のリスクが高まる

 

って感じでして、「そりゃそうでしょうなー」ってところですね。研究チームいわく、

 

激しい運動に慣れていない人がマラソンなどに参加すると、突然の心停止や心房細動、心臓発作のリスクが高まる

 

ってことで、急なランニングやダッシュみたいに血圧が急激に上昇するような運動については、慣れてない人は止めるように戒められておりました。まぁ当たり前ですね。

 

 

 

そこで本論が最終的に推奨しているポイントとしては、

 

  • 中程度から強度の身体活動(MVPA)をゆっくりと着実に増加させ、心肺の適応レベルをちょっとずつ長期的に改善していくのが最高の戦略である!

 

 

みたいになっていて、エクササイズで心肺機能をアップさせるためは、

 

  1. 運動の期間
  2. 頻度
  3. 強度

 

のいずれかを細かく調整しつつ、オーバートレーニングにならない最適ラインを常に判断し続けるように強調されておりました。ゴルティロックスが大事なのはどの世界でも同じっすな。

 

 

というわけで米国心臓協会は、エクササイズのゴルディロックスを外さないために、次のガイドラインを推奨しておられます。

 

  • 運動の前は、ゆっくりとしたペースでウォーキングなどの計画的な運動を行い、心拍数を徐々に上げる(その意味では動的ストレッチなども悪くない)

 

  • 運動後は、ゆっくりと歩いて心拍数を正常レベルにもどす(いきなり休まない)

 

  • 運動不足な人や座り仕事が多い人は、まず平地で6〜8週間ゆっくりと歩くことから始める。それに慣れてきたら、坂を登る、ジョギングをする、より活発な活動に参加するなどの方法に進んで、少しずつ負荷を上げていく

 

  • 有酸素運動に費やす時間は、約5分から10分ずつ少しずつ増やしていくこと

 

  • 息切れ、ふらつき、胸痛、または胸部の圧迫感などを感じたら、負荷を増やすのは止めて様子をみること

 

  • 特定の環境条件(高湿度や高高度)は心臓に負担をかけるので運動強度を下げること。高地で運動をする場合は少なくとも体を慣れさせるために少なくとも1日を費やすべき

 

 

 みたいになってます。重要な部分は黄色で表記しておきましたけど、5〜10分ぐらいのレベルでジワジワと負荷を増やしつつ、最終的にはアスリートレベルを目指す!‥‥…ぐらいになれたらいいなぁとお考えいただければいいんじゃないかと。


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サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。