【質問】ニキビを最短で治すために、食事で気をつけるところはありますか?
https://yuchrszk.blogspot.com/2022/08/blog-post_05.html
こんなご質問をいただきました。
ずっとニキビに悩んでいます。病院で薬をもらっているのですが、なかなか改善が見られません。そのほかになにかできることはありますか?食事や運動など、あれば教えて下さい。
ということで、通院以外にニキビにできることはないのか、と。まー、ニキビってのは複雑な現象なので、できることはいろいろやっておいたほうがいいですもんね。
で、もちろん基本的な対策はお医者さんにご相談いただくのが第一として、ここでは食事面に関して、私がニキビ対策について心がけていることをいくつか並べておきます。
- ポイント1. とりあえず血糖コントロール:ニキビをコントロールするために「血糖値があがりにくい食事をしようぜ!」ってのは、近ごろ科学の世界で勢いを増している考え方ですね。パンやお菓子のようにGI値が高い食品を食べると血糖値が劇的に変動し、ニキビを悪化させる可能性があるんでご注意くださいませ(R)。
そのメカニズムを簡単にご説明しますと、
1.お菓子を食べると、血糖値を下げるためにインスリンが出る
2.インスリンがIGF-1など、他のホルモンの放出を刺激する
3.このホルモンの増加が過剰な皮脂分泌につながり、ニキビを悪化させる(R)
みたいになります。血糖値でホルモンバランスが崩れて、それがニキビにつながっちゃうわけですね。実際、低GI&高タンパク食な人のニキビが大幅に改善されたという研究もありますんで、ここは心がけたいポイントですなぁ(R,R)。
- ポイント2. 亜鉛の不足に気をつける:亜鉛が多い食品がニキビの予防に役立つ可能性があることも、示唆されております。2014年の研究(R)でも、血中の亜鉛の濃度とニキビの重症度が関係してるって見解が出てまして、そもそも亜鉛ってのは、皮膚の発達に重要なだけでなく、代謝やホルモンレベルを調節する働きを持つので、「そりゃそうだろうなー」って感じなんですよね。
というわけで、ニキビがひどい人は亜鉛の摂取量を増やすのもありでしょう。具体的には、牡蠣やカニなどの魚介類、カボチャの種、カシューナッツ、牛肉あたりですかね。
- ポイント3. ビタミンA・Eの不足に気をつける:2013年の研究(R)では、低レベルのビタミンAとEもニキビの重症度と相関があることを示してますんで、こちらもご注意ください。著者チームは、これらのビタミンを増やすことによってニキビの重症度を減らせる可能性を示唆しておられます。ただ、ビタミンAとEのサプリメントは過剰摂取によるダメージがあるので、こちらもお気をつけください。
- ポイント4. 抗酸化物質とオメガ3脂肪酸:魚に豊富なオメガ3脂肪酸と抗酸化物質の組み合わせは、体内の炎症を抑制する働きがあるため、ニキビの減少につながると考えられております。具体的には、オメガ3と抗酸化物質のサプリメントを毎日摂取したら、ニキビが減って、メンタルヘルスも改善したよーって話もありまして(R,R)、やはり考慮にいれておく価値があるでしょう。
まー、これらのポイントについては、まだ多くの研究が必要なので、判断が難しいところがありますが……。
- ポイント5. 乳製品とホエイプロテインをカットしてみる:牛乳や乳製品はインスリンの分泌を促進するんで、ニキビ発症の大きな要因となるかもなーと考えられております。具体的には、7~30歳の子供と成人78,529人を対象とした14件の研究のレビューでは、牛乳、チーズ、ヨーグルトを含むあらゆる乳製品の摂取は、頻度や量に関係なく、ニキビができるリスクが高いことが判明(R)。さらに、71,819人を対象とした9つの研究のレビューでは、牛乳を飲む人は飲まない人に比べてニキビになる確率が16%高いってことなんで、こちらも注意したいところっすね(R)。
また、同じように、ホエイプロテインとニキビの関係を示す研究もありまして、18~45歳の30人を対象とした2ヶ月間の研究では、ホエイプロテインの使用がニキビの発症に関連することが観察されたんだそうな(R)。このほかにも、いくつかの事例研究でも、ホエイプロテインとニキビとの関連性が報告されてますので、お悩みの方はひかえてみるのもいいでしょう。
ってことで、いろいろと書いてきましたが、上記を参考にする場合は、あくまで医師の指導のもと、自分に合った食事を試してみてくださいませ。また、特定の食品を食べたときにニキビができやすくなる人もいますんで、そこらへんも考慮にいれておくと良いのではないでしょうか。どうぞよしなに。