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筋トレの効果をジャマする物質「ミオスタチン」を減らしてムキムキになるには?

Unforgettable

 

ミオスタチンに関するご質問をいただきました。

 

ミオスタチンについて質問があります。

最近、ミオスタチンをブロックした筋力2倍の犬が誕生したり、マンガなどでも、ミオスタチン異常で筋肉モリモリのキャラクターが出たりしています。

筋肉を大きくしたいのですが、筋トレをするとミオスタチンが抑制され、クレアチンや断食にも抑制効果があると聞きます。ミオスタチンを抑制するには、やはり地道に筋トレをするのが一番でしょうか。

 

とのこと。ちょっと考えてみましょう。



体内のミオスタチンが少ないと筋肉ムキムキに

ミオスタチンはタンパク質の一種で、筋肉の成長をジャマする作用を持った物質であります。体内のミオスタチン量が多いとタンパク質の分解が進み、上手く筋肉が発達しなくなっちゃうんですな。

 

いっぽうで体内にミオスタチンがないと、以下の牛のようになります。

 

Blue

 

これはベルジアンブルーという品種の牛で、生まれつきミオスタチン遺伝子に異変があるせいで筋肉が異常に育ってしまうんですね。うーん、完全にチートレベル。

 

 

いまのところはクレアチンが有力 

それでは具体的なミオスタチンの抑制法ですが、いまのところ可能性があるのは、

 

  • エクササイズ:ハードな筋トレと有酸素運動は、ミオスタチンを減らす効果を持っております(1,2,3)。ただし1985年の研究(4)だと「エクササイズでミオスタチンを減らしても筋肉の成長には関係ない!」って結論も出てまして、このあたりは判断に悩むところ。
  • ビタミンD:2011年の実験(5)では、ビタミンDの投与でミオスタチンのレベルが下がったとのこと。これはフォリスタチンがミオスタチンの働きをジャマするせいで起きる現象らしい。
  • クレアチン:2010年の実験(6)では、27名の参加者に8週間ほどクレアチンを飲みつつ筋トレをしてもらったところミオスタチンレベルが17%下がり、筋肉量もアップしたとのこと(筋トレだけのグループは7%の増加)。

 

といったところ。まだ研究例が少ないのでハッキリは言えないものの、いまのところは筋トレ+クレアチンの組み合わせが一番有力な感じですかねぇ。

 

 

ほかにも、クレアチンはストレスホルモンを減らしたり、若返りに効いたり筋肉量をアップしてくれたりしますんで、改めてナイスなサプリだなーと思っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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