筋トレの前に有酸素運動をしたほうがテストステロンがガッツリ出る?
昔から「有酸素運動が先か、それとも筋トレを先にやるべきか?」って定番の疑問があります。「筋トレが先じゃないと筋肉を追い込めない!」って意見があるいっぽうで、「筋トレが後の方が脂肪が燃える!」なんて主張もあって困っちゃう感じ。
有酸素運動が先のほうが男性ホルモンは出まくる
といったところで参考になりそうなのが、2015年に出た最新の論文(1)。トラソスモンテス大学の実験で、14人の参加者を2つのグループにわけたんですね。
- 32分のランニングの後で、3セット × 10回の筋トレ
- 3セット × 10回の筋トレをした後で、32分のランニング
その結果は、
エクササイズ後すぐに全員の
を計測したところ、
有酸素運動を先に行ったグループのほうが7倍もテストステロン値が高かった
。同様に、有酸素運動を先に行ったグループのほうが、エクササイズ後の成長ホルモンの量も多かった。
とのこと。正直、7倍の差にはビビりました。言わずもがな、テストステロンは筋肉の発達に欠かせないホルモンであります。これだけの差があると、筋肉の発達に大きな差が出てきそうな気もしますねぇ。
長期的に見ればどっちが先でも結果は変わらなそう
ただし、この実験では「テストステロン値はすぐに元の量に戻った」そうなんで、そのへんは注意したいところです。エクササイズ直後のテストステロン値は高くても、長い目で見たら筋肉の発達には関係しない可能性もありますんで。
実際、2014年に行われた実験(2)では、24週間にわたって有酸素運動と筋トレの順番をくらべたものの、最終的には全員の筋力や身体能力の発達レベルは同じぐらいだったとか。いまのところ、有酸素運動のテストステロンアップ効果については、そんなに期待しないほうがよさそう。
ちなみに、以前に紹介した「良いトレーニング、無駄なトレーニング」のハッチンソン博士は、「日によって好きな順番でやれいいんじゃない?」というご意見。筋肉も持久力も身体の同じスイッチ(AMPキナーゼとか)を使って発達するので、好みで切り替えればよいって話らしい。
まとめ
そんなわけで以上の話をまとめますと、
- もしかしたら有酸素運動が先のほうが筋肉は発達するかも
- ただし、長い目で見たらどっちでも変わらない可能性は大きい
といった感じ。個人的には有酸素運動が好きじゃないんで、別の日にHIITをやるぐらいにしてますが。