プチ断食で「脳のメンテナンス」を定期的に行おうではないか
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プチ断食で脳のダメージも修復?
「パレオダイエットの教科書」では、さんざん「プチ断食いいですよー」って話をしております。なにせ、もっとも確実にオートファジーを働かせて、体を細胞レベルから若返らせてくれるすばらしいテクニックですからねぇ。ただし、本のなかでは取り上げなかったのが、「プチ断食は頭も良くしてくれるかもよ」って話。まだエビデンス不足なので本に書くのはひかえたんですけど、やっぱ熱いトピックなんで軽くまとめておきます。
オートファジーは体のお掃除機能
まずは、ざっくりオートファジーの要点をおさらいすると、- オートファジーは細胞内のゴミを掃除する機能である
- オートファジーの機能は年を取ると低下していく
- オートファジーを活性化させる方法としては、ラパマイシン(免疫の調整薬)やレスベラトロールなどが有力視されているが、とりあえず現時点で確実なのはプチ断食とエクササイズ
みたいな感じです。とにかく、一定の時間だけカロリーを絶つと、体内のお掃除機能が働きはじめるわけっすな。
オートファジーで脳も掃除?
で、いまんとこオートファジーは筋肉や肝臓などの臓器で起きることがわかってるんですけど、近ごろは「脳でもお掃除機能が働くんじゃない?」って話が出てきたんですな(1)。すごいですねぇ。これはまだ動物実験の段階なんですけど、なんでもマウスに24時間の断食を試したところ、脳の神経にオートファジーが発生。その影響は、断食が終わってから48時間も続いたそうな。
研究者いわく、
プチ断食により、脳の中央神経系のオートファジーが活性化することがわかった。これは人間にも応用できるかもしれない。
これまでの研究では、オートファジーの機能が不調を起こした人ほど、アルツハイマーのような神経系の病気になりやすい。これは、逆に言えば、オートファジーを活性化させれば脳の神経系が守られるかもしれないということだ。
これまでも、プチ断食には神経系の機能を改善する働きが指摘されてきた。プチ断食は、シンプルでエビデンスがあり、金もかからず薬のような副作用も少ない手段だ。
とのこと。まだマウス実験の段階ながら、プチ断食には脳神経の働きを改善する可能性が大いにあるんだ、と。プチ断食ユーザーとしてはうれしい話ですねぇ。
まとめ
もっとも、マウス実験では24時間の断食で脳が改善してますけど、ヒトの場合はどれだけ必要なのかは不明。マウスにとっての24時間ってヒトに換算すると激しく長いので、おそらくもっと短くてもOKなんだろうなーって気はしますが。ちなみに、「パレオダイエットの教科書」で参照したデータだと、だいたい16時間のプチ断食でオートファジーが活性化してますんで、リーンゲインズの手法でいいんじゃないかと。まぁこのへんはヒトのデータ待ちっすな。
いずれにせよ、プチ断食によって脳のダメージが修復される可能性は高め。いまからやっとくと良いかと存じます。