食べる前に"あること"を少し考えるだけでもダイエットがはかどるぞ!というドイツの実験
「ダイエットは心理の問題がデカい!」ってのは有名な話で、たとえば「減量の成果を記録する」ってシンプルな方法だけでも結構な効果があることがわかってたりします。そりゃあたんに「カロリーを減らそうぜ!」と言われても辛いだけなんで、心理的なテクニックは絶対に必要なわけです。
そんな状況下、「食べる直前の考え方を少し変えるだけで痩せるぞ!」ってデータ(1)が出てて使えそうでした。
これはエバーハルト・カール大学の実験で、肥満体の男女17人と、標準体系の男女17人を対象にしたもの。どういう実験だったかと言いますと、全員に対して「ランチビュッフェの前に”あること”を考えてください」と指示したんだそうな。具体的には、
- その食品を食べたら、自分の健康にどんな影響があるだろうか?
- その食品を食べたら、どれぐらい美味しいだろうか?
- その食品を食べたら、夕食までお腹いっぱいでいられるだろうか?
の3パターンの中からランダムで考えてもらったらしい。もちろん実験では「コントロール群」も作っていて、こちらには「何も考えずにランチを食べてください」と指示しております。
その後、みんながどのようにランチを選んだかをチェックしたところ、
- 「健康」について考えた参加者は、もっともカロリーが低い食事を選んでいた!(体型による違いはなし)
- 「美味しさ」について考えた場合、肥満体の人ほど高カロリーな食事を選びやすかった!
- 「夕食までの満腹感」について考えた場合、体型にかかわらず全員の食事量が増えた!
ってことで、非常に納得できる結果が出ております。食べる前にちょっと「健康」について考えればOKなんで、かなーり手軽なテクニックじゃないでしょうか。
さらに、この研究でおもしろいのは、ランチの際にみんなの脳をスキャンしてるとこです。それでどんな結果が出たかと言いますと、
- 「健康」について考えた参加者は、左の前頭前皮質が活性化していた!
だったそうな。ここはセルフコントロール能力に関係しているエリアで、要は少し「健康」を意識するだけでもちゃんと自制心は働くようになるってこってすね。
研究チームいわく、
食事前にどのようなマインドセットを持つかは、食事の選択に大きな影響を与え、それによって肥満の悪循環を起こす。
食事がもたらす「喜び」に集中してしまうと、自然と食事の量が増え、脳も食事から得られる快楽に反応しやすくなる。逆に、満腹感への反応は弱くなっていく。
とのことで、食事の直前にどのような「意識」を持つかが、実はカロリーの摂取量にかなり影響を与えてるんだ、と。うすうす気づいてたことではありますが、やっぱり大事なんですねぇ。
ってことで、これから外食をするときなどは、メニューを見つつ、
- これを食べたら自分の健康はどうなるだろう?
と少しだけ考える時間を持つとよさげです。自分でもやってみよう。