主食のパンを「ナッツ」に置き換えたらめちゃめちゃ体が改善したぞ!という実験
昔から「ナッツすごいなー」ってデータは多くて、近ごろも「クルミは最強だぜ!」なんてメタ分析が出たばかり。
なんせナッツ類って良質な脂肪は豊富だし、フラボノイドは入ってるし、食物繊維も多いしで、ひとつで何度も美味しいんですよ。すばらしいですねぇ。
ってところで、新しい実験では「主食をナッツにすればいいじゃない?」って結果(1)が出てて、非常にいい感じでした。
これはトロント大学の実験でして、二型糖尿病に悩む117人の男女を対象にしております。どんなデザインかと言いますと、まずは全体を3つのグループにわけたんですな。
- フルナッツ食:パンやライスなどの穀類を、ミックスナッツに置き換える
- フルマフィン食:全粒粉で作られたマフィンを主食として1日3食ほど食べる
- ハーフナッツマフィン食:ミックスナッツとマフィンを半々ずつ食べる
って感じで、ナッツを主食にしたグループは1日75gぐらいを食べたとのこと。マフィンにふくまれるタンパク質は、ほかのグループと同じになるように調整したそうな。
また、この実験では1日の摂取カロリーを2,000kcalに設定。フルナッツグループは、ミックスナッツ以外には穀類を食べなかったそうで、いわば「ナッツ置き換えダイエット」とでも言えそうな内容になっております。
でもって3カ月後、みんなの血液を検査してみたところ、
- フルナッツグループはHbA1c(糖尿病の指標)が大幅に改善!
ってことで、主食をナッツにした参加者だけ、糖尿病がガッツリと良くなったらしいんですな。みんな摂取カロリーは同じなので、シンプルにナッツの威力だけで糖の代謝が良くなったと考えられるわけですな。うーん、これはいいですな。
研究者いわく、
この研究は、メインの炭水化物をナッツに置き換えることで、HbA1cと悪玉コレステロールが減ることを示した。これは心疾患のリスクも下げる可能性がある。
かなりの高脂肪食だったにもかかわらず、統計的に有意なレベルで血糖値のコントロール能力が向上したのだ。
ってことで、精製された糖質をとるならナッツの方がいいかもよ!って結論になっておりました。
正直なところ、過去のメタ分析などをみてると「1日に75gも食べるのはカロリーオーバーになりやすいんじゃないかなー」って気持ちもあるわけですが、加工された炭水化物を下手に食べるぐらいならナッツを増やしたほうがいいのは間違いなさげ。
その意味では、「主食をナッツに!」ってのも良い手法かもしれませんねー。