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学校でスマホを禁止にしたら、そこそこ学生の成績が上がったよーという研究


  

スマホには良いとこも多いけど、悪いとこもあるよねーって話は昔からありまして、

 

 

みたいな嫌な研究がいろいろ出ております。まぁどれも研究の質が高いってわけでもないのでムダにおびえる必要もないんですけど、スマホで集中力が切れて仕事の生産性が下がったぐらいの経験なら誰にでもありましょう。

 

 

で、テキサス大学などのチームが行った研究(R)では、「スマホを禁止にした方が子供の成績が上がる!」って結論になってて、やっぱ注意力が必要な作業にはスマホは厳禁なのかなーとか思いました。

 

 

これはイギリスの4都市(バーミンガム、ロンドン、レスター、マンチェスター)の学校で行われた研究で、2001年から「生徒がどれだけ携帯やスマホを使ってるか?」をチェック。さらに、行政データも集めて、生徒たちの性別、家庭の貧しさのレベル、特別教育の有無、過去の学習レベルなども調べ、すべてをまとめて「スマホは成績に良いか悪いか?」を調べたんだそうな。

 

 

ちなみに、なんでイギリスを舞台にしたかと言いますと、イギリスの学校は生徒のスマホ使用について完全なコントロール権を持っており、各校でスマホ禁止令の導入時期がバラバラだったからだそうです。そのおかげで、本当にスマホの使用と成績に関係があるのかどうかを見極めやすくなるわけっすね。

 

 

データによると、2001年の時点では携帯の使用を禁止した学校はなかったのが、2007年には50%に増え、2012年には98%の学校が校内でのスマホや携帯を禁止してたとのこと。そして、このデータを生徒の学力と比べたら、こんなことがわかりました。

 

  • スマホや携帯を禁止した学校では、16歳の学生のテストの点数が標準偏差で6.4%上昇した。これは、学校の年間授業日数が5日分増えるのに等しい効果と言える

 

  • なかでも、もとから成績が悪い学生や家庭が貧しいほど「スマホ禁止令」の効果は大きく、平均的な学生よりも2倍のメリットを得ることができた。この効果は、学校の授業時間を週に1時間増やすのに相当する

      

  • 一方で、もとから成績が良い学生の場合は、スマホを禁止にしても別に成績が上がることはなかった

 

  • 14歳の生徒には、スマホを禁止してもメリットもデメリットもなかった(これは、若い学生ほどスマホの使用率が低いからだと思われる)

 

ということで、やはりスマホ禁止は成績アップにつながる可能性が高く、成績が低い生徒ほどその効果を得やすいとの結果です。もちろん、学校内で適切にスマホを使うような指導があればまた別なんでしょうけど、やっぱ身近にスマホがあったら授業に身は入らないですもんね。

 

 

ちなみに、もとから成績が良い学生には効果がありませんでしたが、このような結果は、セルフコントロール系の研究でよく見かけますね。セルフコントロール能力を高める訓練をすると、たいていの場合もともと忍耐強い人には意味がないケースが多いんですよ。こうして見ると、成績が良い子供ははじめから注意力の運用が上手いので、スマホがあろうがなかろうが関係ないのも当然な気はします。

 

 

そんなわけで、「やっぱりそうかー」って感じの結論ですけど、子供に限らず大人も、勉強と仕事の時はスマホを隠しておくほうが無難でしょう。私はもともとスマホにはそんな触らない人間なので問題はないのですが(多分、友人が少ないせいで通知がないからだと思われる)、どうしてもスマホの誘惑から逃れられない方は「スマホ閉じ込めボックス」みたいなのを使うのもありでしょうな。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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