コレステロール、血圧、血糖値の改善に役立つかもな植物系サプリトップ5
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植物にふくまれるポリフェノールやらフラボノイドが体に良いのは常識で、そこらへんは「不老長寿メソッド」でも強調したとおりです。
では、具体的に「植物由来のサプリメントはどれぐらい効果があるのか?」ってのが気になりますが、そこらへんをガッツリ調べたアンブレラレビュー(R)が出てたんで、内容をチェックしておきましょう。
アンブレラレビューってのは、毎度おなじみ「メタ分析」をまとめたもので、ある疑問に対して全体像をつかむのにとても役立つんですよ。このブログだと、過去に「卵はどれぐらい安全なのかを徹底的に調べたぞ!というアンブレラレビューのお話」なんかも同じ手法が使われておりました。
ここでは、いろんな植物系サプリメントについて調べた50の系統的レビューとメタ分析を扱っていて、空腹時の血糖値、最高血圧、LDLコレステロールという健康チェックに欠かせない指標がどう変わるかを見てます。それぞれの指標について、効果が大きい5つのサプリを選んでくれた上に、どれだけ飲めばいいかまで調べてくれてて、かなり使える内容になってますね。
それでは、結論をまとめてみましょうー。
LDLコレステロールへの効果が大きいサプリトップ5
1. レッド・イースト・ライス
- 効果
- LDLコレステロールが33.64mg/dL減る (95% CI: -39.83 to -27.46)
- 総コレステロールが37.51mg/dL減る
- HDLコレステロールには明確な効果なし
- 用法
- 1日200~3,600mg(多くの研究では1日500~1,200mg程度を投与)
2. フェヌグリーク
- 効果
- LDLコレステロールが26.05mg/dL減る (95% CI: -50.39 to -1.70)
- 総コレステロールが-25.12mg/dL減る
- HDLコレステロールが3.73mg/dL増える
- 用法
- 1日10~60g(ただし抽出方法によって用量が異なる)
3. スピルリナ
- 効果
- LDLコレステロールが19.02mg/dL減る (95% CI: -36.27 to -1.78)
- 総コレステロールが20.5mg/dL減る
- HDLコレステロールが1.42mg/dL増える
- 用法
- 1日800mg~8g(1日の摂取量は2gが最も多い)
4. ニゲラサティバ(ブラッククミン)
- 効果
- LDLコレステロールが18.45mg/dL減る(95%CI:-22.44~-14.45)
- 総コレステロールが16.80mg/dL減る
- HDL-Cコレステロールが1.93mg/dL増える
- 用法
- エキスは1日200〜400mg程度、粉末やカプセル化した固形物は1日500〜2,000mg程度、オイルは1日5mL程度、カプセル化したオイルは1日2,000〜3,000mg程度
5. シリマリン
- 効果
- LDLコレステロールが17.20mg/dL減る(95%CI:-28.50~-5.91)
- 総コレステロールが17.22mg/dL減る
- HDLコレステロールが4.82mg/dL増える
- 用法
- 通常1日280~600mgを摂取
最高血圧への効果が大きいサプリトップ5
1. ハイビスカス・サブダリファ
- 効果
- 7.58mmHg改善 (95% CI: -9.69 to -5.46)
- 用法
- 1日2~3回、1.25~3gでお茶をいれるか、1日100mgの抽出物を摂取
2. ジンジャー
- 効果
- 6.36mmHg改善 (95% CI: -11.27 to -1.46)
- 用法
- 1日0.5~3gのジンジャーパウダーを使用
3. ニンニク
- 効果
- 5.07mmHg改善 (95% CI: -7.30 から -2.85)
- 用法
- アリイン(ニンニクの成分)1日7.8~31.2mgまたは、S-アリルシステイン1日0.6~14.7mg
4. ニゲラサティバ
- 効果
- 3.26mmHg改善 (95% CI: -5.10 to -1.42)
- 用法
- 1日0.5~1.6gの種子粉末、または1日0.2~3gのオイル
5. ピクノジェノール
- 効果
- 3.22mmHg改善 (95% CI: -5.52 から -0.92)
- 用法
- 1日60〜200mg
空腹時血糖値への効果が大きいサプリトップ5
1. アロエベラ
- 効果
- 30.05mg/dL改善 (95% CI: -54.87 to -5.23)
- 用法
- 1日1~2.8gのカプセルを使用。大さじ2杯のジュースと1日0.2gの粉末を使用するケースもある
2. ブルーベリーまたはクランベリー
- 効果
- 22.62mg/dL改善(95%CI:-37.72~-7.52)
- 用法
- ブルーベリーの場合:約0.5~1gのル抽出物または約1gの乾燥粉末
- クランベリーの場合: 1日240mLのクランベリージュース、40gのドライクランベリー、または55gの生のクランベリー
3. イラクサ
- 効果
- 18.01mg/dL改善 (95% CI: -30.04 to -5.97)
- 用法
- 1日1.5~10g
4. ニゲラサティバ
- 効果
- 15.18mg/dL改善 (95% CI: -19.82 から -10.55)
- 用法
- エキスは1日200~400mg程度、粉末やカプセル化された固形物は1日500~2,000mg程度、オイルは1日5mL程度、カプセル化されたオイルは1日2,000~3,000mg程度
5. プロポリス
- 効果
- 13.51mg/dL改善 (95% CI: -24.98 to -2.04)
- 用法
- 1日あたり226.8~1,500mg
まとめ
というわけでざっくりまとめてみましたが、ご覧のとおり全体的に信頼区間が非常に広いものがありまして、いずれも万人におすすめできる感じではない点はご注意ください。これはしばらく試して様子を見るしかないでしょうね。
あと、なかには割とバイアスリスクが大きな研究もふくまれてますんで、今回のランキングが変動する可能性も十分であります。そこも注意しつつ、気になる方はお試しください。