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スマホが目の前に置いてあるだけでも人間の集中力は途切れる

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近ごろ「メールチェックは集中力を破壊して、生産性をガンと下げちゃうよ」って話を紹介しましたけど、さらには「スマホが近くにあるだけでも集中力は途切れる!」ってオモシロ論文(1)が出ておりました。

  

 

これは50名の学生を対象にした実験で、彼らの目の前にスマホを置いた状態で、数字の列から特定の数にバツ印を付けるって単純な作業をしてもらったんですね。すると、それが自分のスマホじゃなくても、たんに端末が視界に入っただけで作業の成績はガクンとさがっちゃったんだとか。

 

 

こういった現象が起きるのは、スマホに「コミュニケーション」を連想させる作用があるからだそうな。どういうことかと言いますと、

 

スマホが視界に入ると、私たちは、自然に友人や知り合いが何をしているかを考え始める。これは、あくまで頭の中だけで起きることだが、集中力は目の前の作業からそれて、どこかに行ってしまうのだ。

 

とのこと。ちなみに、ちょい前の研究(2)でも、人との会話中にスマホを取り出すだけでも信頼や親密さが損なわれるって話がありまして、

 

スマホのようなモバイル機器は、コミュニケーションを促進する能力を持っているが、一方では、実際に使っていなくても人間の関係性や親密さを崩壊させる可能性がある。

 

ということで、大事な作業のときや人と会話する際は、スマホを完全にオフにしておき、できればカバンの奥底にしまっちゃうのが吉かも。

 

 

credit: Alexander Rentsch via FindCC


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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