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【質問】好かれない人に共通する会話の悪癖ワースト7

 

こんなご質問をいただきました。

この前「嫌われやすい人」の特徴を紹介されていましたが、「好かれない人の会話」とかありますか?嫌われるときって会話が問題になっていることが多いと思うので、好かれない会話の特徴とかあれば知りたいです!

 

とのこと。会話の場面における嫌われやすい人の特徴とはどんなものなのか、と。確かに、人間の好感度が下がるときってのは、たいていコミュニケーションの最中ですからねぇ。

 

 

で、これについても「これをやると必ず嫌われる!」と断言するのは難しいんですけど、ランキングをつかるのは難しいんですけど、複数のデータを見てみると、だいたい以下のようなポイントを目にすることが多いかなーと思っております。

 

 

 

嫌われる会話1. 悪性ゴシップ

悪性ゴシップってのは、自分が有利になるために他人の情報を利用するタイプの会話です。「あいつがお前の悪口を言ってたぞ」みたいな情報を伝えることで、自分の敵同士を争わせようとするようなやり方ですね。

 

事実、カリフォルニア大学などの研究(R)では、悪性ゴシップが好きな人は信用を失う傾向があるとのこと。他人の悪行を語ることで「あいつはべらべらと他人のことをしゃべるヤバいやつだ」って印象を与え、長期的な信頼を落としちゃうらしんですな。これは暴露系のシノギをしている方にも当てはまるでしょうな。

 

一方で良性ゴシップってのは、他人のためを思って悪い情報を伝えるタイプを意味していて、「君の行動で迷惑をこうむった人がいるからなおしたほうがいいよ」みたいな会話です。どっちかというと忠告みたいな感じでして、こちらの場合は好感度に問題を与えないと考えられております。

 

 

  

嫌われる会話2. スマホ効果

ここ数年で研究例が増えたなーって印象なのが、「スマホで会話が死ぬ!」と報告するデータです。たとえば、バージニア工科大学などの調査(R)では、会話中に誰かがスマートフォンを取り出すと、誰もスマホを取り出さなかった会話よりも、会話の盛り上がりが激烈に低下し、相手への印象が悪くなったと報告しております。

 

会話中のスマホで印象が悪くなるのは、

 

  1. スマホを見ながら会話をすると、相手の表情の変化やトーンの変化などの微妙な合図を見逃しやすくなるこ

  2. スマホを見ているとアイコンタクトが少なくなり、その結果、相手に「こちらに注意が向いてない!」と思わせる

 

みたいなのが主な理由と考えられております。まぁ会話中のスマホ利用で印象がよくなると思ってる人はいないでしょうが、たいていの人が想像する以上に会話中のスマホは印象が悪いみたいなんで、完全にしまっておくのが吉であります。

 

 

 

嫌われる会話3. 反オープンマインド

反オープンマインドってのは、相手の意見に対する寛容さがなく、自分と違う考え方を耳にしたらすぐに「それはどうかなぁ…」とか言うタイプのメンタリティのことです。このタイプが嫌われやすいのは理解しやすいはずで、いったん「この人は聞く耳を持たないんだな」と思われたら、誰でも最終的には「自分の生き方と異なるものに対して広く考える能力がない」という結論に至り、こちらと会話をしてくれなくなるでしょうからね。

 

これは、裏を返せば「好奇心が旺盛な人は好かれる!」って話でもありまして、相手への好奇心さえあれば、もし意見が違ったとしても「この人はなぜ違う意見を持ったのだろう?面白い!」とか考えるはず。そのおかげで、さらに会話が弾むのは間違いないところです。

 

 

 

嫌われる会話4. 間接自慢

これは以前の「「嫌われやすい人」の特徴」でも書いたことなんですけど、本当に多数の研究で「好かれない人がやりがちなこと」として名前が上がってるので、くり返す価値があるでしょう。

 

間接自慢は、簡単に言えば、謙遜しているフリして自慢をする人のことで、例えば、「同僚が私をこの賞に推薦してくれるなんて信じられない!」と言ってみたり、「こんなに厳しい運動をしてる自分はバカだよなぁ……」とか言ってみるタイプの自慢です。このような会話法は不誠実と受け取られやすく、ストレートな自慢よりもさらに印象を低下させるんですよ。さらにくわしくは「さりげない自慢 VS. ストレートな自慢。印象がいいのはどっち?」をご覧ください。

 

ちなみに、UNCなどが行った最近の研究(R)では、参加者の3人に1人が「職場で間接自慢を目撃したことがある」と述べたそうで、おそらくかなり多くの人が無意識のうちにやっちゃってるんだろうなーとか思うわけです。ぜひ「自慢したいときはストレートに!」ってのを心がけていただければと。

 

 

 

嫌われる会話5. 無質問

会話中に質問をしないのも、定番の嫌われ行動っすね。質問をしないと、相手は「この人は注意を払っていないな」か「こちらに興味がないんだな」と感じてしまい、どんどん印象は悪くなっていくわけであります。

 

逆に、2017年にハーバード大学などが行った研究(R)によると、質問をガンガンすることで好感度は上がることが示唆されてまして、フォローアップの質問をくり返す人は、相手からの好感度がはね上がるんだそうな。フォローアップの質問は、「もっと情報をちょうだい!」って姿勢を相手に伝えるので、こちらが会話にコミットしていることを伝えられるんですよね。

 

さらに別の調査では、「人間は自分の情報を開示している時に快感を抱く!」って報告もなされてまして、多くの人は、自分の経験について話したり、知識を共有することで脳が活性化することもわかっております。つまり、普段から質問を重ねて相手から情報を引きだせば、向こうの脳は快楽を抱き続けるので、それゆえにこちらの印象が良くなるわけっすね。

 

 

 

嫌われる会話6. ネームドロッピング

ネームドロッピングってのは、会話のなかで「重要な人」や「権威がある人」を持ち出すタイプの会話法です。間接自慢ほどじゃないものの、こちらも嫌われる会話の代表格として、よく検証データを見かけますね。

 

具体的には、「こないだ有名なインフルエンサーと話をして」とか「芸能人の◯◯さんと知り合いで」みたいな会話のことで、このタイプのトークをしていると、たいていは「この人は自信がないんだな」とか、「こちらに気に入られようとして過剰に気を遣っているんだな」といった印象を持たれて終わっちゃうんですよね。たいていの人ってのは「注目を集めるために必死になっている人」を嫌う心理傾向があるんで、ネームドロッピングは「こいつ必死だな」って印象を与えるだけに終わりやすいんすよね。

 

ちなみに、このネームドロッピングは、有名人や権力者の名前を出すだけではなく、「ブランド品の名前を出す」とか「高級品の名前を出す」みたいな場合にも似たような効果が発揮されますんで、合わせてご注意ください。 

 

 

嫌われる会話7. さえぎり

会話の最中に相手の話を途中でさえぎって、自分が言いたいことを言い出すパターンです。これは、よかれと思ってやる人も多いんですけど(相手が説明に手間取ってるから助けてあげよう!みたいな)、他人の話をさえぎるのはかなりヤバい行為っすね。これをやると、相手は「この人は自分の意見にばかり気を取られてるんだな」とか「相手の話などどうでもいいのだな」と感じるだけなんで。

 

この会話法をやりがちな人は、次のコミュニケーションから「自分はさえぎりをしてないか?」とセルフモニタリングしつつ、会話の前にいったん立ち止まって、「他の人が自分の考えを話し終えたか?」と確認する癖をつけてみてくださいませ。「さえぎり」は習慣になりやすい傾向があるんで、じっくり修正に取り組むのがおすすめです。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。