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日本製品が受賞しまくっている「優秀味覚賞」が限りなく怪しい件


近ごろ食品業界でよく聞くのが「優秀味覚賞」であります。


例えば、




みたいな感じ。どんな賞なのかといいますと、


iTQi(国際味覚審査機構、本部:ベルギー・ブリュッセル)が認定する世界的な食品コンクールで、(中略) これは、iTQiが2010年より設置している味覚に優れた食品・飲料品を選定する食品コンクール『シェフとソムリエが贈る食品・飲料品アワード2012』の、「味覚的に“極めて優秀”」と認められる商品にだけ与えられるというもので、とても名誉なこと!

参照:http://youpouch.com/2012/06/14/68545/


なんだそうな。


しかし、本部がベルギーのブリュッセルってあたりでピンと来る方もいそうですが、 モンド・セレクションと似たキナ臭さを感じてしまうわけです。


モンド・セレクションはベルギーの民間団体が決める賞ですが、決して世界から良い商品を選んでいるわけではなく、各メーカーが約17万円のエントリー料を払って審査してもらう仕組み。その審査基準もあいまいで、メーカーには受賞理由すら知らされず世界的にはほぼ無名な謎の賞であります。(1)


で、この「優秀味覚賞」も、メーカーが約17万円の参加費を払う仕組みになってまして、ほぼモンド・セレクションと同じなんですね。iTQiがモンド・セレクションと同じ団体なのかは不明ですが、本部の建物を見ると、かなりこじんまりした場所で運営しておられる模様。

iTQi本部

ちなみに、モンド・セレクションの本部は以下のような感じで、さらに地味な場所に建っております。もちろん建物の質素さと賞の権威は関係ないですけどね。

モンド・セレクション本部

ただ、明らかに「どうなのよ?」と思っちゃうのが、受賞した商品の多さです。2009年の審査では全エントリー商品の約66%が受賞してまして(2)、さらに2013年には受賞率が約75%に上がっております。(3) つまり、金さえ払えばほぼ何らかの賞はいただけるわけですね。


また、2013年の総出品数1,239のうちおよそ24%が日本の商品でして、モンド・セレクションと同じく、手軽に権威づけができる賞としての地位を着々と築きつつある感じがうかがえます。


というか個人的には、逆に「優秀味覚賞」が取れなかった商品は、どれだけマズかったんだってあたりが気になるところですけど(笑)。


photo credit: www.audio-luci-store.it via photopin cc
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