5ステップでウソみたいに寝つきがよくなる「刺激制限療法」実践ガイド
当ブログでは、睡眠の大事さについて死ぬほど書いてきましたが、近ごろ実践してみて非常に効果を感じたのが「刺激制限療法」という方法。
刺激制限療法の6ステップ
もとは不眠症を治すために開発されたもので、2011年にアリゾナ大学が行った調査(1)では、数ある快眠法をおさえて「本当に不眠に効く方法のトップ1」に輝いた、じつに由緒正しいテクニックであります。
この方法のキモを一言でいえば、「寝室は寝るためだけに使え!」というもの。具体的なポイントは、以下の6つです。
- 本当に眠くなったときだけベッドに横になる。
- ベッドは睡眠以外の目的で使わない。ベッドでスマホを使っちゃいけないのはもちろん、本を読むのも、食事をするのもNG。
- ベッドに入ってもどうしても眠れないときは、布団から出て別の部屋へ(別室がない場合はベッドから出るだけでOK)。再び眠気が襲ってくるまで待機し、眠くなったら寝室へもどる。このとき、時計などは見ないで、「眠れない」と思ったらすぐに部屋を出るのがコツ。とくに、眠りにつけないまま10分以上ベッドにいるのは絶対にNG。
- それでも眠れない場合は、寝られるまでステップ3をくり返す(つまり何度でも寝室を出る)。
- どれだけ睡眠時間が短かったとしても、朝は必ず同じ時間に起きる。8時間しっかり眠れたときも、3時間しか寝られなかったときでも、起床時間はつねに一定に保つ。
以上です。とにかく、眠れないときはベッドの上でダラダラしないのが最重要ポイント。これにより、体に最適な睡眠リズムを叩き込んでいくわけですね。
なぜ刺激制限が効くのか?
この方法が効く理由をざっくり言うと、「ベッドは眠るべき場所なんだ」っていう当たり前の事実を脳が認識するから。いままでは、「寝室は寝たりスマホをみたり勉強したり食事したりするとこなんだなー」と思いこんでいた脳に、正しいベッドの使い方を教えてあげるわけですね。
とくにワンルームにお住まいの方などは、ベッドに横になりつつテレビを観ることが多いかと思いますが、それでは脳が混乱しまくっちゃって、どんどん眠りにつけにくくなっていくばかりであります。ご注意ください。
また、眠れないときはすぐにベッドを出たほうがいいのは、「眠れない自分」に対して不安が強くなるせいで、いよいよ寝つけなくなってしまうのを防ぐため。ベッドの上で、ずーっと眠れない不安を抱えていると、今度は「ベッドは不安になるべき場所なんだ!」と脳が勘違いしちゃうんですね(笑)。
まとめ
そんなわけで、なかなかベッドに入っても眠れない方や、さらに睡眠の質をアップあげたい方には、ぜひ試していただきたい「刺激制限療法」のご紹介でした。
ちなみに、上述の論文には、「刺激制限療法」にくわえて筋弛緩法などもオススメされておりました。こちらを具体的に実践するには、過去に「『寝たまんまヨガ 簡単瞑想』を試したら快適な寝落ちが止まらない」で紹介したiPhoneアプリを使うのがオススメであります。